初期型限定のリアコンビ【3】フロントの下部分は1/4ほどしか残っていなかった状態からの再生|1975年式 三菱 ランサーセレステ 1600XL

クルマを手に入れてから約7カ月、ようやくオーナーの手元に美しく生まれ変わってやってきたランサーセレステ

【1975年式 三菱 ランサーセレステ 1600XL Vol.3】

 エンジンは三菱専門店によって、手が加えられている。

 チューニングではないが、不安なく乗れる状態に仕上げられた。特に電気系統が強化され、ランサーターボのオルタネーターを組み込み、MSDでフルトラ化されている。

 ノーマルのままでも十分に走れる状態だったが、長期的なメンテナンスも考え、安心して街中を走れるコンディションを保つための策だった。

 外装は失っていた下回り部分を板金で再生。フロントの下部分は1/4程度しか残っていなかったという。元の形を忠実に再現するのは職人の腕の見せどころともいえる作業であった。その仕上がりはオーナーの想像を超える出来だったという。板金に時間がかかり、クルマを手に入れてから約7カ月、ようやくオーナーの手元に美しく生まれ変わったランサーセレステがやってきた。

 そして、思い出を刻むように、特徴的なリアテールランプが、再び、オーナーの気持ちを引きつけ始めた。

【画像17枚】特徴的なリアビュー。立体的なL型テールランプは極初期モデルの証し。テールランプに囲まれているのはバックランプ。リアからの印象的な姿を演出。カラーバンパーはパミールブラウンとタヒチアンブルーの2つのボディカラーのみに採用された装備だった



>> 搭載されたのはサターンエンジン。ラジエーター前にスペーサーがあるが、これは大きなエンジンを積むスペースを確保するためといわれている。


>> 型式は1.4LがA72、1.6LがA73、50年規制対応のクリーンシステムMCAを搭載した1.6LがA77となる。51年規制対応後はB-A72、B-A73となった。



>> 室内は何も手を加えていないという。



>> Cピラーに室内からの視認性を高めるシースルーウインドーを設けた。



>> シートはフルアジャストシステムでドライバーに最適な運転姿勢を確保。上下30㎜のチルト機構がXLのみに標準装備された。

【画像17枚】スタイリング重視で、エンケイのディッシュホイールを選択。サイズはF6J×14、R7J×14。ベストセッティングは前オーナーから伝授してもらった



初期モデル限定のリアコンビランプ(全3記事)

関連記事:ランサー

初出:ノスタルジックヒーロー Vol.145 2011年6月号
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

※本記事では年式を登場年としています

text:Nostalgic Hero/編集部 photo:Isao Yatsui/谷井 功

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