1980年代のホットハッチがコンセプト、RE搭載を夢見るシャンテ【1】1973年式 マツダ シャンテ LX

劣化が激しかったグレードエンブレムはキャンセル。代わりにマツダスピードのエンブレムを装着。各部に塗られたつや消しガンメタはガーニッシュの色が元色になる

       
シャンテ×ロータリーエンジン。1980年代のチューニングシーンを知る者にとって0-200m最強マシンといえばこのタッグだ。
このシャンテのオーナーも、そんなリトルモンスターの雄姿に強くあこがれた一人。今は、まだスタイリングのみ。
しかし、いずれはREを搭載し、頂点に立つことを夢見ている!

【1973年式 マツダ シャンテ LX Vol.1】

 1972年に登場したマツダのシャンテ。当時マツダが、このクルマにお家芸のロータリーエンジンを載せる計画を密かに持っていたことは、クルマ好きにはよく知られる話だ。メーカーの計画は結局頓挫するものの、そのコンセプトは後にREチューンのスペシャリスト、RE雨宮によりREスワップというカタチで具現化された。12A型ロータリーを搭載したREシャンテは、1980年代のチューニングシーンを席巻。360ccの小さなシャンテを一躍、ヒーローの座へと押し上げた。

 岡山県のディープな旧車好き軍団、「チームTomitaku」の一員であるオーナーも、チューニングベースとしてのシャンテに以前から興味を抱いていた。REシャンテのことをネットで調べているうちに、ある日、レコメンド商品としてオススメ車両の情報が、オークションサイトより届く。1973年式「シャンテLX」、開始価格3万円。「安ければ手に入れてもええかも」とオーナーは思う。早速チームリーダーの富松拓也さんに相談し、「ええがなー」との後押しの言葉を得て入札。希望価格で落札した。

「360ccやけん、税金もかからんし。バイクのつもりで買ーちゃることにしました」とオーナー。

>> 【画像26枚】個性的な純正の合わせホイールの使い方など。リムが深いインナー側同士を組み合わせることで、深リム仕様にして履いている



>> フロントスポイラーはダルマセリカ用を短縮加工した自作品。純正のスタビライザーガードをチンスポイラーとして活用しているところがユニーク。チンスポイラーはフロントスポイラーを補強する役割も持つ。





>> ルーフエンドスポイラーはアルトワークス用。つや消しブラックで塗り上げ、マウントでガッチリ支持して取り付けている。






>> ノーマルは4WD並みに腰高感が強いシャンテ。フロントはスプリング3巻カットで、リアはリーフスプリングの逆付け+シャックル交換で100mmのローダウンを実現!

1973年式 マツダ シャンテ LX

SPECIFICATIONS 諸元
● エクステリア:フロントスポイラー、
ルーフスポイラー、弾丸タイプミラー、
グリルハニカム加工
● 吸排気系:2ストバイク用サイレンサー取り付け
● サスペンション:(F)バネ加工、(R)リーフ加工
● ブレーキ:ノーマル
● インテリア: MOMOステアリング、ドア内張り変更
  コブラタイプシート、GF用助手席、
    GF用タコメーター
● タイヤ : DL SP10 145SR10
● ホイール:自家製ペイント


【2】に続く


初出:ノスタルジックスピード vol.022 2019年11月号
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1973年式 マツダ シャンテ LX(全3記事)

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text : ISAO KATSUMORI(ZOO)/勝森勇夫(ズー)photo : RYOTA-RAW SHIMIZU(FOXX BOOKS)/清水良太郎(フォックスブックス)

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