「スバルの一時代を築いたクルマなので、現状維持で所有したいですね」【3】1990年式 スバル レガシィ ツーリングワゴン GT

ユーティリティー性能を向上させるために、セダンよりもリアオーバーハングを90mm延長。GTの場合ルーフレールは標準装備だが、サンルーフ付き車は非装着となる

       
【 1990年式 スバル レガシィ ツーリングワゴン GT Vol.3】

【2】から続く

 レガシィの登場によってその後の日本ではワゴンが定着し、日産がアベニール、ホンダがアコードワゴンなどを発売。乗用車感覚で乗れて使い勝手に優れていることからブームとなった。しかし1990年代後半になるとミニバンが台頭し、ワゴン人気は下降。そして、現在新車で販売されているワゴンは数えるほどしかなくなってしまった。とはいえ、レガシィがワゴンというカテゴリーを一般的にし、その後の日本のモータリゼーションに大きな影響を与えたのはまぎれもない事実なのである。

 オーナーのセラミックWさんは、利便性の高いワゴンが欲しくて、デビュー時からレガシィに魅力を感じていた。しかし、当時は予算が折り合わずインプレッサワゴンを購入。その後、塗装劣化と雨漏り、そして車検の時期も重なったことから、手頃な価格になったレガシィを探し始めた。すると運良く低走行・ワンオーナーという現在の愛車に出合ったという。ちなみに、2~3年前までは普通に使っていたが、現在はコンディション維持のため乗り控え。今後は現状維持に努めるそうだ。

>> 【画像17枚】インパネ右下には各種スイッチを集約。これらは、触れただけで操作できるよう、ディンプルでオン/オフがわかる形状になっている



>> ワゴンボディゆえ、ラゲッジスペースは広々。リアシートを倒せば、1685mmの長さを確保することが可能だ。巻き取り式のトノカバーも標準装備される。






>> ラゲッジスペース下にはサブトランクを設置。容量は18Lだが、小物やツールの収納に大変便利な装備だ。



OWNER’S VOICE/現在の状態を維持することに努めます!

 オーナーのセラミックWさんは、これまでに多くの旧車・ハチマル車を所有してきた。それだけにクルマを見る目は確かで、この個体も「天井の垂れ下がりやパワステポンプのオイル漏れなどありましたが、フルノーマルで状態がよく、屋内保管だったと推測できたので決めました」と話す。
 そして「年々純正部品が手に入りづらくなっていますが、スバルの一時代を築いたクルマなので、現状維持で所有したいですね」と締めてくれた。


1990年式 スバル レガシィ ツーリングワゴン GT(BF5)


SPECIFICATIONS 諸元
全長×全幅×全高(mm) 4600×1690×1500
ホイールベース(mm)  2580
トレッド前/後(mm) 1465 / 1455
車両重量(kg)  1440
エンジン型式  EJ20型
エンジン種類 水平対向4気筒DOHCターボ
総排気量(cc) 1994
ボア×ストローク(mm) 92.0×75.0
圧縮比 8.5:1
最高出力(ps / rpm) 200 / 6000
最大トルク(kg-m / rpm) 26.5 / 3600
変速比 1速 2.785 / 2速 1.545 / 3速 1.000 /
4速 0.694 / 後退 2.272
最終減速比 4.444
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション ストラット(前後とも)
ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも)
タイヤ 205 / 60R15(前後とも)
発売当時価格 264.8万円

初出:ハチマルヒーロー 2016年 7月号 vol.36
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1990年式 スバル レガシィ ツーリングワゴン GT(全3記事)

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【1】【2】から続く

text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : KAZUHISA MASUDA/益田和久

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