飯田章のMS51クラウンHT再生Proj.【1-1】実走行2万59kmのワンオーナー車を、飯田章&トップシークレットのタッグで再生!

チューニングのプロ「トップシークレット」の永田和彦さん、走りのプロ飯田章さん、旧車のプロ「スターロード」井上正嗣さんが集結し、クラウンの隅々をチェック! 井上さんによると、「ワンオーナーで車庫にしまってあったクルマなので、ボディのコンディションはお墨付きです」。確かに、下まわりにもダメージは見当たらないので、ベース車としては極上のようだ

       
ステキな旧車を手に入れるためには、「縁」や「運」も必要だ。
たまたま見かけた不動車に恋をし、それをキレイにして動かすのには、「仲間の力」と「あきらめないハート」が必要になる。
レースの世界で活躍する飯田章さんには、クルマと巡り合う運と復活をサポートする仲間がそろっていた。
そこでクラウン ハードトップを路上復帰させる一大プロジェクトが、ここに幕を開ける!

【 飯田章のMSS1クラウンハードトップ再生プロジェクト#01 Vol.1】

 この企画の「人間の主役」は、飯田章さんだ。飯田さんは全日本GT選手権を長きにわたって走り、レクサスLFAの開発ドライバーとしても活躍。2018年はGT300で闘うチーム・LMコルサの監督を務めるなど、レース業界では有名なクルマ好きだ。「旧車は大好きですよ。これまでにスバル360、キャロル、ポーターといった軽自動車からTE27、ブルーバード、フェアレディZと、いろいろ乗ってきました。今もハコスカとケンメリの4ドア、AE86を持ってますし(笑)」と、かなりの旧車好きを暴露してくれたが、それらのクルマたちと今回の「クルマの主役」は、ちょっとばかりキャラクターが違う。そう、攻めた走りのクルマというよりは、ゆっくり快適に走るのが似合うクラウン。しかも2ドアハードトップを手に入れたのだ。

「『スターロード』さんにお邪魔した際、たまたまガレージの奥にあったクラウンを見つけたんですよ。代表の井上正嗣さんに聞いてみたら、『直すことを考えているわけでもなく、なんとなく持ってる』というんです。自分の家には、小さいころからクラウンがありました。記憶の中で一番古いのはクジラのクラウンですが、多分50系も乗っていたと思います。今回見つけたのは、その50系の珍しい2ドアハードトップ。これがセダンだったら買おうと思いませんでしたが、高級車の2ドアってところが気に入って、購入を決めました」

 ここでクラウン ハードトップについても少し触れておこう。デビューしたのは3代目の50系で、トヨタではコロナについで2番目に古いハードトップとして誕生。圧倒的に黒塗りの公用車が多かったクラウンに2ドアを設定し、しかもイメージカラーに白を選択してオーナードライバーカーと位置付けた功績は多大なものがあった。ただ、もともと高価で、セダンに比べて販売台数が少なかったこともあり、残っている台数はかなり少ないのが現状だ。

>> 【画像28枚】基本的なフレームやボディはしっかりしているが、全体的に塗装面はヤレている状態。純正色のシャンティゴールドメタリックで塗られたルーフは、特に傷みが激しく見える。これをどう処理していくのかが今後の楽しみである

text : AKIO SATO/佐藤アキオ photo : HITOSHI ITO/伊藤 均

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