240Zの作業が順調に進行。エンジン周辺を洗浄とブラストによって新品同様に再生【7-1】ニッポン名車物語 復活編 第七話

240Zの再生作業。特別オーダーした表皮で張り替えた、シートやドア内張りも装着

       
フェアレディ240Zの再生作業が順調に進行している。すでにボディ周りの再生は終了しており、いよいよ機関部に着手した。今回のメニューは、エンジン本体とオルタネーター、セルモーターのオーバーホールと補器類の新調が主なところ。さらに特別オーダーした表皮で張り替えた、シートやドア内張りも装着。ビンテージカーヨシノのスタッフたちの技術を結集した内容となっている。

【 ニッポン名車物語 復活編 第七話 Vol.1】

 この企画は、2015年9月に起きた鬼怒川水系の大雨による氾らんによって、水没してしまった名車たちをビンテージカーヨシノが復活させるプロジェクト。既に2017年2月の「ノスタルジック2デイズ」には、作業を終了した赤色の後期型トヨタ2000GTがお披露目された。このクルマの他に、白色の前期型トヨタ2000GTと、1973年式のフェアレディ240Zは現在も作業が続いている。

 今回は純正色ダークグリーンの1973年式フェアレディ240Zの作業状況をお伝えしよう。前回はボディの腐食部分を板金塗装して修復した。今回は機関部の再生に着手し、エンジン本体、オルタネーター、セルモーターのオーバーホールと補器類を新調した。トヨタ2000GTの時と同様に、エンジンはいったんばらされて内部洗浄とメタル類やピストンリングなど消耗パーツの交換を徹底的に行っている。


>> 【画像13枚】徹底的に洗浄され、ブロック部分を青色にリペイントされたエンジンなど



>> ヘッドカバーは、新品ではなくオリジナルを洗浄とブラストによって新品同様に再生。これぞ、ビンテージカーヨシノの職人技といえる。オルタネーターとセルモーターはオーバーホールして新品同様のクオリティーに仕上げている。オイルパンのカバーもリペイントした。






>> エンジン本体は徹底的に洗浄され、内部のサビや汚れを一掃。さらにヘッド部分はバルブガイドとシートリングを新品に打ち替えている。クランクもスラッジ除去と洗浄をしたうえで、ガタのチェックとクリアランスを規定数値に調整。さらにカムシャフトのタイミングチェーンをしっかり張り、バルブタイミングをオリジナルのカムシャフト&バルブスプリングに合わせた数値にセットしている。そしてブロック部分を青色にリペイントした。


【2】に続く

初出:ノスタルジックヒーロー 2017年6月号 vol.181
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

ニッポン名車物語 復活編 第七話(全3記事)

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photo : NOSTALGIC HERO/編集部

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