形をかえ、連綿と今もつづく、ライバル対決【2】50年以上にもおよぶ最高のライバル関係 セド・グロvsクラウン

50年以上にもおよぶ最高のライバル関係。80年代から2010年代前半まで

       
【 50年以上にもおよぶ最高のライバル関係 セド・グロvsクラウン Vol.2】

【1】から続く

 グロリアが4代目、セドリックが3代目にあたる230、そして4代目となったクラウン。クラウンは「クジラ」の愛称で呼ばれたものの、市場に受け入れられず「史上最大の失敗作」というレッテルを貼られた。その結果、230セド・グロに販売台数で逆転を許したのだった。

 この後、それぞれ1度ずつのフルモデルチェンジを経て、1979年に登場した430セド・グロとS110クラウンから、さらに競争は激化する。ここが2つ目のポイント。ここからの3世代12年間が、50年以上にもおよぶライバル関係のなかでもっとも熱く、濃い時代だ。この時期の両車にはターボ&高性能化や電子制御化、ハイテク化といったキーワードが上がるが、それらはすべて1980年代のクルマにも当てはまる。つまり、すべての国産車をリードしていたのは、紛れもなくセド・グロとクラウンだったのだ。その詳細はこの後のページから解説していきたい。

 この後、1991年に登場した世代から、両車のライバル関係に変化が出始めた。これが第三期で、1990年代はセド・グロがスポーティー系、クラウンがコンフォート系の性格を濃くしていった。そして2000年代に入ると、世界の高級車市場の流れを受け、クラウンも走りの性能やスポーティーさもアピールし始める。それが顕著となったのが、03年にデビューしたS180、通称「ゼロクラウン」だ。また、ハイブリッド路線も推し進めていく。一方、セド・グロは、04年に後継車のフーガへと移行。よりワールドワイドな視点で開発が行われている。

 こうして初代誕生以来、国産車のリーダーとして君臨した両車。50年以上にもわたる良きライバル関係は、形を変えながら今も続いている。


>> 【画像26枚】歴代のセドグロとクラウンなど



フーガ 2代目 Y51●2009年11月





13代目クラウン S200●2008年2月



初出:ハチマルヒーロー 2016年 5月号 vol.35
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

50年以上にもおよぶ最高のライバル関係 セド・グロvsクラウン(全3記事)

関連記事:セド・グロvsクラウン頂上決戦

関連記事:セドリック

関連記事:グロリア

関連記事:クラウン



【1】から続く

RECOMMENDED

RELATED

RANKING