世界初のデュアルビジョンメーター、CDインフォメーション、日本初のTRCなど先進装備を備えた8代目|1987年式 トヨタ クラウン 4ドアハードトップ ロイヤルサルーンG Vol.2

コンソールボックスやピラーなどをファブリックで包み、高い質感を実現したインテリア。セダン系とはインパネの形状が異なる。

       
【 1987年式 トヨタ クラウン 4ドアハードトップ ロイヤルサルーンG Vol.2】

【1】から続く

 一方パワーユニットは、3L直列6気筒の7M-G型を上位グレードに搭載。2Lは先代からキャリーオーバーされたツインカムの1G-G型と同スーパーチャージャー仕様の1G-GZ型、SOHCの1G-E型をラインナップ。加えて、2.4L直列4気筒のディーゼル(自然吸気/ターボ)も設定された。

 このように、熟成されたシャシー、洗練されたスタイリング、新エンジンとトピックは多いが、注目は時代を先取りした装備の数々だ。最上級のロイヤルサルーンGには、空気バネを利用してコンピューターが走行状況に応じてバネ定数や減衰力、車高を自動的に制御するエアサスをクラウンで初めて搭載し、車速に応じて操舵力を適正にする新プログレッシブパワーステアリングも装備。さらに、駆動輪の空転を防ぐ日本初の本格的なトラクションコントロールシステム(TRC)もオプションで設定された。また、スピードと回転数を実像で表示するメーターとスピードを虚像で拡大表示するメーターとの切り替えが可能な世界初のデュアルビジョンメーターや、地図上で現在地を絶えず確認できるなどの機能を持つ世界初のCDインフォメーションをエレクトロマルチビジョンに設定するなど、国産最高級サルーンならではの先進装備が多数採用されたのだ。

 なお、1989年には後にセルシオに搭載される4L V8の1UZ型を新搭載。さらに1990年8月のマイナーチェンジでは、2.5L直列6気筒の1JZ型も追加され、幅広いエンジンラインナップを形成したのである。

>> 【画像15枚】スピードとタコを実像で表示する通常モードと、スピードだけを虚像で遠視点拡大表示するクローズアップ画面を切り替えることができる世界初のデュアルビジョンメーターなど

text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : MAKOTO INOUE/井上 誠

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