リアパーセルシェルフにクーラーボックス。しかし走りのイメージをアピールするグレードも登場【2】1987年式 トヨタ クラウン 4ドア ハードトップ 2000 ロイヤルサルーン スーパーチャージャー

パーソナル感を高めた立体的なデザインのインパネはセパレートシート専用。

       
【1987年式 トヨタ クラウン 4ドア ハードトップ 2000 ロイヤルサルーン スーパーチャージャー Vol.2】

【1】から続く

 ここに登場するのは、1G-GZEU型を搭載する個体。見所のエンジンは、既存の2L直列6気筒の1G-G型にルーツ式のスーパーチャージャーをドッキングしたもの。スーパーチャージャーは、クランクシャフトからベルトで本体を駆動し、強制的にシリンダー内に過給。160ps/21.0kg-mというスペックを持ち、中低速域からタイムラグのない豊かなトルクを発生して、2Lという排気量ながら大排気量エンジンに匹敵するトルクフルで静かな走りを可能にした。

 さらに、やや重めに設定したプログレッシブパワーステアリングや特別チューンの専用リアスタビライザー、ピレリ製195/70HR14タイヤ、空力性能を高めるフロントスポイラーをセットにしたSタイプパッケージを設定。それまでの「クラウン=高級セダン」という図式を覆す、走りのイメージもアピールしたのだ。

 こうしてクラウンは、スーパーチャージャーエンジン搭載の第一人者となったわけだが、その後はAW11・MR2やAE92&101レビン/トレノのほか、エスティマにもスーパーチャージャー仕様が登場。他メーカーでは、三菱がデボネアVや軽自動車のミニキャブ/ブラボー、スバルではレックスなどに搭載され、スーパーチャージャーの知名度も高まっていった。


>> 【画像18枚】後席クーラーの冷気を利用し、飲み物などを冷やすことができるクールボックスや、2Lながら3Lに引けを取らない静かでトルクフルな走りを実現する、国産車初のスーパーチャージャー仕様となった1G-GZEU型エンジンなど



>> エレクトロニックディスプレイメーターはオプション設定されていたもの。スピードメーター右横にスーパーチャージャーのインジケーターが備わる。




>> 8通りの調整機能を備えるマルチアジャスタブルパワーシートを運転席に採用。ヘッドレストを取り外せば、フルフラットにすることも可能だ。


1987年式 トヨタ クラウン 4ドア ハードトップ 2000 ロイヤルサルーン スーパーチャージャー(GS121)

Specification 諸元
全長×全幅×全高(mm) 4690×1695×1410
ホイールベース(mm)  2720
トレッド前/後(mm) 1440 / 1435
車両重量(kg)  1500
エンジン型式  1G-GZEU型
エンジン種類 直列6気筒DOHCスーパーチャージャー
総排気量(cc) 1988
ボア×ストローク(mm) 75.0×75.0
圧縮比 8.0:1
最高出力(ps / rpm) 160 / 6000
最大トルク(kg-m / rpm) 21.0 / 4000
変速比 1速 2.804 / 2速 1.531 / 3速 1.000 /
4速 0.705 / 後退 2.393
最終減速比 4.556
ステアリング ボールナット
サスペンション前/後 ダブルウイッシュボーン / セミトレーリングアーム
ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも)
タイヤ 185SR14(前後とも)
発売当時価格 337.8万円


初出:ハチマルヒーロー 2016年 5月号 vol.35
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1987年式 トヨタ クラウン 4ドア ハードトップ 2000 ロイヤルサルーン スーパーチャージャー(全3記事)

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text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : SATOSHI KAMIMURA/神村 聖

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