初めての愛車は、Y31グランツーリスモ。「やっぱり乗りたい」Y30【3】1983年式 日産 グロリア セダン V30E ブロアム

基本性能を最大限に追求し「真の高級車」へ昇華したY30セドリック&グロリア(写真はグロリア)

       
【 1983年式 日産 グロリア セダン V30E ブロアム Vol.3】

【2】から続く

 また、先進装備も見所で、世界初の局名表示電子チューナーラジオのほか、同じく世界初の雨滴感知式間けつオートワイパー、ASCD(オートスピードコントロール)、オートライト、マイコンパワーシートなど、最新エレクトロニクスが満載となっている。

 オーナーがこのY30を手に入れたのは、今から15年ほど前のこと。「小学生の頃、近所の人が乗っていて、スタイリングと豪華なインテリアに感動しました」と、Y30好きになった経緯を話す。ただし、免許取得後に購入した初めての愛車は、Y31グランツーリスモだった。本当はY30が欲しかったが、なかなか良い個体に出合えず、それならばと手ごろな価格で売りに出ていたY31を選択したそうだ。しかし、街なかでY30を見るたびに「やっぱり乗りたい」と思うようになり、20歳のときにY31を売却して現在の愛車を入手。あまりのうれしさから、購入直後は車庫に置いてあるY30のなかで寝泊まりしたこともあったそうだ。

 こうしてあこがれだったY30を手に入れたオーナーは、購入後10年を機にボディを全塗装。現在は純正の良さを崩さないよう外装には極力手を加えず、適度なローダウンやオーディオチューンでカーライフを楽しんでいる。


>> 【画像15枚】世界初のパワー・エコノミー自動切替式スーパートルコンとなるVG30E型搭載車のミッションなど。前期ではメーター下にある「パワーシフト」スイッチで、任意にパワーパターンに設定することも可能




>> 国産量産車初のV6となったVG30E型。取材車両は、水温の上昇を抑えるために電動ファンを追加している。



OWNER’S VOICE/このY30は絶対に手放しません!



 ブルーバードオーナーの知人が作った「TEAM U11」のステッカーを手に、笑顔で撮影に応えてくれたオーナー。「本当は後期4ドアハードトップのブロアムVIPを探していたのですが、たまたま見つかった状態の良い個体が現在の愛車だったんです」というが、現在では珍しい最初期のセダンブロアムだけに、今となってはこれでよかったと思っているそうだ。そして、「後悔しないよう、このクルマは絶対に手放しません」と誓った。



1983年式 日産 グロリア セダン V30E ブロアム(PY30)


Specification 諸元
全長×全幅×全高(mm) 4860×1720×1435
ホイールベース(mm)  2730
トレッド前/後(mm) 1430 / 1400
車両重量(kg)  1450
エンジン型式  VG30E型
エンジン種類 V型6気筒SOHC
総排気量(cc) 2960
ボア×ストローク(mm) 87.0×83.0
圧縮比 9.0:1
最高出力(ps / rpm) 180 / 5200
最大トルク(kg-m / rpm) 26.5 / 4000
変速比 1速 2.458 / 2速 1.458 / 3速 1.000 /
4速 0.686 / 後退 2.182
最終減速比 3.889
ステアリング ボールナット
サスペンション前/後 ストラット / 5リンク
ブレーキ前/後 ベンチレーテッドディスク / ディスク
タイヤ 185SR14(前後とも)
発売当時価格 329.2万円


初出:ハチマルヒーロー 2016年 5月号 vol.35
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1983年式 日産 グロリア セダン V30E ブロアム(全3記事)

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【1】【2】から続く

text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : SATOSHI KAMIMURA/神村 聖

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