東京モーターショーに出展されたコンセプトカー&ショーモデル
【 第24回 東京モーターショー 1981 コンセプトカー&ショーモデル編 Vol.3】
【2】から続く 三菱も元気だ。フルラインターボのキャッチフレーズを掲げ、省エネターボの仮面を取り去って走りを追求したスポーツ指向のターボ車を積極的に展示した。ランサーEXに2Lのターボエンジンを搭載したランサー2000ターボのラリー仕様のほか、日本初の1.6Lターボエンジンを積むコルディアを参考出品している。空気抵抗係数はCd=0.34と、当時としては優秀だ。また、ミラージュの1.4Lターボエンジン搭載車も出品し、話題をまいた。
もう1台、見逃せない最終プロトがある。ストレート基調のデザインを採用したパジェロだ。このショーには後方をオープンにしたキャンバストップを展示している。搭載されるエンジンは、ギャランシグマから譲り受けた2.3Lの直列4気筒ディーゼルターボだ。市販されたときにはガソリンの2Lエンジンやメタルトップも登場する。
コンサイスビークルを略した三菱CVも力作だ。軽自動車よりコンパクトなシティコミューターだが、なんと4名乗車を実現した。エンジンは360ccの空冷2サイクル2気筒を積んでいる。駆動方式は前輪駆動のFFで、このレイアウトは次のミニカに採用された。
>> 【画像13枚】全長2.7m、全幅1.4mとコンパクトだが、プラス2レイアウトの三菱CVなど [三菱 パジェロ]
三菱は積極的に量産予定のクルマを展示した。パジェロの最終プロトも熱い視線を浴びている。
[三菱コルディア]
三菱はフルラインターボを掲げ、ミラージュやコルディアのターボ車を見せている。コルディアはFFのスポーツクーペで、兄弟車のトレディアも市販に移された。
[三菱 CV]
三菱CVは全長2.7m、全幅1.4mとコンパクトだが、プラス2レイアウトだ。その気になれば4人が乗れる。ボディパネルには樹脂を採用し、その多くが前後左右、互換性を持っていた。リーフスプリングのサスペンションは、三菱レーヨンと共同開発したカーボンファイバー製だ。タイヤもランフラットタイプと進歩的だった。
[スズキ CV1]
シティコミューターの発売に意欲を燃やしたスズキはCV1を送り出した。ゲタ代わりのマイクロモビリティで、車重145kgと、驚異的に軽い。エンジンは50ccで、3速ATを組み合わせた。燃費は50km/Lをマークする。
【4】に続く初出:ハチマルヒーロー 2015年 09月号 vol.31
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
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