2023年1月12日(金)〜14日(日)まで、千葉県千葉市・幕張メッセで開催中の東京オートサロン2023。
そのトヨタブースにおいて、2台のAE86カローラレビン&スプリンタートレノが世界初公開された。
それぞれボディサイドに「電気じどう車(実験用)」「水素エンジン(実験用)」と書かれているのは、トヨタ自動車の掲げる「カーボン・ニュートラル」の実現に向けて実験的に制作された「AE86 BEVコンセプト」および「AE86 H2コンセプト」である。
【画像7枚】バッテリー式EVおよび水素エンジン搭載、2台のAE86がトヨタブースに登場「AE86 BEVコンセプト」はAE86 カローラレビンのエンジンをモーターに置き換え、バッテリー式EVとしたもの。
特筆すべきはモーターの先にトランスミッションが接続されており、「マニュアルトランスミッションのEV」となっている点だ。クラッチ操作、シフトレバー操作を行って変速する、通常のMT車と同じ操作感となっている。
一方の「AE86 H2コンセプト」はAE86スプリンタートレノをベースに、水素エンジン車としたもの。
こちらはインジェクション部分を水素用に変更したほかは、ベースとなるAE86の4A-GE型エンジンをほぼそのまま利用している点が最大の特徴だ。
いずれのコンセプトモデルも、ベースとなったAE86や4A-GE型エンジンの魅力をできる限り維持したまま、BEV化、水素エンジン化を行うことを目標としており、旧車への愛情と現代のカーボンニュートラルを両立させるものとして、トヨタが示した一つの可能性といえるだろう。
それぞれ、開発を担当者への取材を行っており、詳細についても引き続き紹介していくので期待してほしい。
>>AE86 BEVコンセプト。「LEVIN」の中にあるEとVの文字がグリーンに塗られる遊び心も。
>>AE86 BEVコンセプトのエンジン(?)ルーム。4A-GE型エンジンを電気モーターに置き換えている。
>>AE86 H2コンセプト 某漫画のAE86 トレノをイメージしたのか、(実験用)の文字が書かれている。
>>AE86 H2コンセプトのエンジンルームはほぼ元の4A-GE型エンジンのまま。ヘッドの青色は水素をイメージしたカラーだ。
>>それぞれの車両開発を担当したチーフエンジニアの渡辺 剛さん(左)とGR車両開発部長の高橋智也さん(右)