ソアラ、そのライバル【3】故人の形見として大切に管理。マニア垂涎の前期アルティマ| 1987年式 日産 レパード アルティマ|ソアラ伝説

ブルーの盤面が斬新なグラフィカルデジタルメーターを全車に標準装備

       
アダルトエリートのための
最高級プライベートクーペ

【 1987年式 日産 レパード アルティマ Vol.3】

【2】から続く

 この個体は、F31レパード専門店としておなじみのカーショップフレンドが仕上げた前期アルティマ。同店が初めて本格的なレストアを施した個体で、3台のレパードから状態の良いパーツを厳選して製作したという、マニア垂涎の1台だ。それゆえオーナーの手に渡ってから約10年という年月がたっているにもかかわらず、驚くほど良い状態をキープしている。ただし、この個体のオーナーは病気で他界してしまい、故人の形見として奥さまが大切に管理。生前に並々ならぬ愛情を注いだレパードを、フレンドと二人三脚で維持しているのである。

 また、オーナーは生前に燃料計のわずかな誤作動を数十万円かけて修理。これは、愛車に対する思いやりはもちろんだが、後を継いで管理する奥さまがガス欠にならないように配慮したものだという。こうしたことから、クルマに対してのこだわりだけでなく、奥さまに対しての深い愛情も感じ取れる。なお、同店代表の金澤孝士さんは「この個体を手がけたことで、その後のカーショップフレンドの方向性が決まったんです。それだけに、思い入れは深いですね」と話す。オーナーの遺志を継いだ奥さまと、それをサポートするフレンドの厚い信頼関係により、このレパードは今後も良いコンディションを維持し続けることだろう。

>>【画像17枚】アルティマのほか、XS-ⅡとXJ-Ⅱにオプションとなる電動ガラスサンルーフなど。スライド機構に加え、チルトアップも可能



>>左右対称のT字型で構成し、垂直に切り立ったインパネが前期の特徴。後期では、なだらかな傾斜を持つデザインに改められた。





>> アルティマのミッションは4速ATのみ。後期では、このセンターコンソールも意匠変更された。



SHOP INFORMATION/日本全国に名を馳せるF31レパードの名医



F31レパードの専門店として知られるカーショップフレンドは、中古車販売はもちろん、各種整備やレストアなど、安心してすべてを任すことができるプロショップ。販売車両は良質な個体をベースに自社で徹底的に仕上げたものばかりで、日本全国からオーダーがくるほどだとか。そして、豊富な知識と経験に基づいて整備やレストアを行うため、ユーザーからの信頼も厚い。レパードオーナーの頼りになるショップだ。



1987年式 日産 レパード アルティマ(F31)

SPECIFICATIONS 諸元
全長×全幅×全高(mm) 4680×1690×1370
ホイールベース(mm)  2615
トレッド(mm) 1435(前後とも)
車両重量(kg)  1460
エンジン型式  VG30DE型
エンジン種類 V型6気筒DOHC
総排気量(cc) 2960
ボア×ストローク(mm) 87.0×83.0
圧縮比 10.0:1
最高出力(ps / rpm) 185 / 6000
最大トルク(kg-m / rpm) 25.0 / 4400
変速比 1速 2.458 / 2速 1.458 / 3速 1.000 /
4速 0.686 / 後退 2.182
最終減速比 3.900
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション前/後 ストラット / セミトレーリングアーム
ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも)
タイヤ 215 / 60R15(前後とも)
発売当時価格 383.7万円


初出:ハチマルヒーロー 2016年 3月号 vol.34
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1987年式 日産 レパード アルティマ(全3記事)

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【1】【2】から続く

text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : AKIO HIRANO/平野 陽

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