GTでリミテッドで3リッター。もっともソアラらしいソアラ【1】モデルライフの残りわずか約1年で登場した真打ち|1985年式 トヨタ ソアラ 3.0GT リミテッド

もっともソアラらしい真打ち、ソアラ 3.0GT リミテッド

       
もっともソアラらしい真打ちは
満を持して登場した3Lモデル

【 1985年式 トヨタ ソアラ 3.0GT リミテッド Vol.1】

 すでにモデル末期に差しかかり、次期Z20もウワサされ始めた1985年1月、トヨタはソアラに大きな改良を施した。最上位のエンジンを2.8Lの5M‐G型から3Lの6M‐G型にスイッチしたのだ。モデルライフの残りはわずか約1年。にもかかわらず、この変更は大きな衝撃を与えた。背景に高性能競争が激化していたことがあったのは言うまでもなく、この決断はユーザーに万雷の拍手で迎えられた。

 ツインカムの6M‐G型は、アクセル開度などの各種センサーから送られてくる信号により、燃料噴射や点火時期を制御するTCCSを搭載。ハイテク技術満載のソアラらしい電子制御テクノロジーを新たに加えることで、最高出力190ps、最大トルク26.5kg‐mのハイパワーを手にしたのだった。ライバルの日産レパードがV6ターボで増強したのに対して、ソアラは高性能ツインカムで対抗。パワーでは劣ったが、その地位は揺らがなかった。

>> 【画像20枚】80年代のトヨタ・ツインカム自然吸気エンジンの集大成といえる最終モデルで搭載された3L直列6気筒DOHCの6M-G型や、Z10ソアラ自慢の世界初の装備、デジタルメーターパネル内に設置されたエレクトロ・マルチビジョンなど



>> グリルデザインの変更などでよりスポーティー感が増した後期モデルのフロントまわり。ヘッドライトクリーナーはリミテッドのみに標準装備(前期モデルも同様)。





>> トランクのカギ穴は後期モデルでスライド式オーナメントを採用。一段と高級感が増すアイテムだ。





>> サンルーフはシリーズ通してオプション設定(一部グレード設定なし)。開閉動作の不具合はもちろん、雨漏りもなし。コンディションの良さを物語る。

1985年式 トヨタ ソアラ 3.0GT リミテッド(MZ12)

SPECIFICATIONS 諸元
全長×全幅×全高(mm) 4675×1695×1360
ホイールベース(mm) 2660
トレッド前/後(mm) 1440 / 1450
車両重量(kg) 1360
エンジン型式 6M-GEU型
エンジン種類 直列6気筒DOHC
総排気量(cc) 2954
ボア×ストローク(mm) 83.0×91.0
圧縮比 9.2:1
最高出力(ps / rpm) 190 / 5600
最大トルク(kg-m / rpm) 26.5 / 4400
変速比 1速 2.804 / 2速 1.531 / 3速 1.000 /
4速 0.705 / 後退 2.393
最終減速比 3.583
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション前/後 ストラット / セミトレーリングアーム
ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも)
タイヤ 205 / 60R15(前後とも)
発売当時価格 398.4万円


【2】に続く

初出:ハチマルヒーロー 2016年 3月号 vol.34
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1985年式 トヨタ ソアラ 3.0GT リミテッド(全3記事)

関連記事:ソアラ伝説

関連記事:ソアラ

text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : JUNICHI OKUMURA/奥村純一

RECOMMENDED

RELATED

RANKING