時代を掴んだ高性能コンパクトカー【1】その源流は、ヨーロッパの合理精神。リッターカーブームの火付け役|1985式 ダイハツ シャレード 5ドア

低価格、走り、デザインの3拍子で、時代を掴んだ高性能コンパクトカー

       
低価格、走り、デザインの3拍子で、時代を掴んだ高性能コンパクトカー

【 1985式 ダイハツ シャレード 5ドア Vol.1】

 ヨーロッパの合理精神から生まれたコンパクトカーが、ダイハツのシャレードである。リッターカーブームの火付け役で、80年代には巨大なマーケットを築いた。とくにセンセーションだったのが、2代目のシャレードだ。シャープなウエッジシェイプデザインをまとった2BOXボディは、小さいけれど強い存在感を放っていた。

 ボディタイプは3ドアと5ドアのハッチバックだ。今の軽自動車より少し大きいだけだから、高い機動性を発揮した。優れたパッケージングによりキャビンとラゲッジルームも十分な広さと快適性を確保している。
 驚かされたのはパワーユニットだ。今では珍しくないが、時代に先駆けて軽量でコンパクト設計の直列3気筒SOHCエンジンを採用している。3気筒エンジンは振動とノイズが気になるが、ダイハツはバランサーシャフトを装着して不快な振動を封じ込んだ。

>>【画像20枚】1Lの水冷直列3気筒SOHCのエンジンに組み合わされている2速ATなど



>> ボディはオリジナルカラーのレッド。納車時にボディーと磨きとコーティングが行われている状態で納車された。フォグランプはディーラーのオプションで、左側が故障した際は自ら修理を行った、オーナーのお気に入りのパーツだ。






>> 今では珍しいノブロック式の鍵。





>> 助手席のサイドミラーはつまみを動かして内側から操作可能。





>> 納車時にすでに付いていたマフラーカッター。ブラックのバンパーとレッドのボディのコントラストが鮮やか。



1985式 ダイハツ シャレード 5ドア (E-G11-GCS)


SPECIFICATIONS 諸元
全長×全幅×全高(mm) 3595×1550×1400
ホイールベース(mm) 2320
トレッド前/後(mm) 1340×1310
最低地上高(mm) 180
車両重量(kg) 670
乗車定員(名) 5
エンジン型式 CB-33型
エンジン種類 水冷直列3気筒SOHC
総排気量(cc) 993
ボア×ストローク(mm) 76.0×73.0
圧縮比 9.5:1
最大出力(ps / rpm) 60 / 5600
最大トルク(kg-m / rpm) 8.3 / 3200
ミッションタイプ 前進2速 オートマチック
変速比 1速 1.821 / 2速 1.000 / 後退 1.821
減速比 4.210
ブレーキ前/後 ブースター付ディスク / リーディング・トレーリング
タイヤサイズ 145SR13
発売当時価格(円) 95.3万円


【2】に続く

初出:ハチマルヒーロー 2016年 1月号 vol.33
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1985式 ダイハツ シャレード 5ドア(全3記事)

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text : HACHIMARU HERO/編集部 photo : RYOTA SATO/佐藤亮太

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