国産最速を誇った世界初のREターボ【2】究極のエアロフォルムボディがもたらしたCd値|1983年式 マツダ コスモ 2ドア ハードトップ ロータリーターボ リミテッド|我が青春のリトラクタブル

スラントノーズとフラットなボンネットにより驚異的なCd値を叩き出した。それにしても4灯デザインは斬新だ

       
我が青春のリトラクタブル
国産最速を誇った世界初のREターボ
角形4灯リトラが異彩を放つ、ロータリーターボのスペシャリティー

【1983年式 マツダ コスモ 2ドア ハードトップ ロータリーターボ リミテッド Vol.2】

【1】から続く

 では、なぜ異彩なのかというと、コスモのヘッドライトは角形4灯リトラだったのだ。そのスタイルは斬新と言うべきか……とにかくヘッドライトを上げたときのインパクトは強烈。4灯リトラと言えば、ランボルギーニ・カウンタックやフェラーリ・テスタロッサが真っ先に思い浮かぶが、そちらは丸形。それらスーパーカーへの憧れなのか、はたまたスポーツカーではなくスペャリティーカーとしての位置付けからなのか、当時の資料や雑誌を見返してみても角形4灯である明確な理由は記されていない。だが、見た目のインパクトはともかく、Cd値の面でリトラ化は効果絶大で、世界最高レベルの0.32を実現。究極のエアロフォルムボディを手に入れたのだ。

 リトラの話が長くなったが、HBコスモの特徴はエンジンにもある。デビューから遅れること約1年、世界で初めてロータリーターボを搭載したのだ。12A型ロータリーターボエンジンの最高出力は、国産トップクラス160ps。最高速に至っては、国産最高の210km/hオーバーを記録。スポーティーカーを凌ぐパフォーマンスを見せつけたのだった。

>>【画像20枚】オレンジ色のバーが扇状に広がるスピードメーターと、LEDが駆け上がっていくタコメーターが特徴的なデジタルメーターなど




>> オリジナルかつ極上コンディションを保った室内。内装色は赤とグレーの2色が用意された。




>> メータークラスター左は空調系で温度や風量、風向き設定、エアコンON/OFFのスイッチがまとめられている。また、ワイパー関係のスイッチもここ。






1983年式 マツダ コスモ 2ドア ハードトップ ロータリーターボ リミテッド(HBSN2)


SPECIFICATIONS 諸元
全長×全幅×全高(mm) 4640×1690×1340
ホイールベース(mm) 2615
トレッド前/後(mm) 1430 / 1425
車両重量(kg) 1205
エンジン型式 12A型
エンジン種類 2ローター ・ ロータリーターボ
総排気量(cc) 573×2
圧縮比 8.5:1
最高出力(ps / rpm) 160 / 6500
最大トルク(kg-m / rpm) 23.0 / 4000
変速比 1速 3.622 / 2速 2.186 / 3速 1.419 / 4速 1.000 / 5速 0.791 / 後退 3.493
最終減速比 3.909
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション前/後 ストラット / セミトレーリング
ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも)
タイヤ 195 / 70SR14(前後とも)
発売当時価格 241.2万円

【3】に続く

初出:ハチマルヒーロー 2016年 1月号 vol.33
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1983年式 マツダ コスモ 2ドア ハードトップ ロータリーターボ リミテッド(全3記事)

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【1】から続く

text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : JUNICHI OKUMURA/奥村純一

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