ニッポンが誇る唯一無二のスポーツカー、S30系日産フェアレディZ。Z432-R、240ZG、パトロールカーなど、個性豊かな車両たち|Zの鼓動

Zの鼓動

       
【 Zの鼓動 】

ニッポンが誇る唯一無二のスポーツカー、S30系フェアレディZ。

1959年6月に登場したオープンボディのダットサン・スポーツを起源として1962年10月にフルモデルチェンジしたダットサン・フェアレディ1500から始まるSP/SR系フェアレディの流れを受け継ぐスポーツカーとしてクローズドボディのS30フェアレディZは、1969年11月にデビューした。

フロントノーズの長い独特のフォルムは、今も変わらぬオーラを放ち続け世代を超えて愛され続けている。今回の特集では、オリジナルからチューンドまで個性豊かなZたちを集めて、改めてその魅力を探ってみることにした。

>>【画像29枚】Zの鼓動。1972年式 日産 フェアレディ Z432-Rなど


1972年式 日産 フェアレディ Z432-R


 PS30‐SB/Z432‐R。ただのアルファベットと数字の組み合わせのはずだが、見た瞬間に心が躍ってしまう。そんな特別なフェアレディZこそ今号の特集のトップを飾るにふさわしい。撮影スタジオに現れたZ432‐Rは、新車当時の姿に復元され、輝きを放つ、特別な美しき1台だった。



1971年式 日産 フェアレディ 240ZG


 窓ガラスを下げたサイドウインドーから、風とともにパッセンジャーを包み込む心地よいエンジンサウンドが、室内へと流れ込んでくる。アクセルワークに素直に反応するフェアレディ240ZGはまさに快調そのもの。



1972年式 日産 フェアレディ 240ZG ハイウェイパトロールカー


 警察のパトロールカーにスポーツカーが採用されるようになったのは、日本の高速道路網の広がりと関係がある。1967〜68年にかけて、管内に名神高速道路や東名高速道路を持つ京都、愛知、静岡、神奈川の各県警察が導入したポルシェ912を始め、1972年に部分開通した東北自動車道では、栃木県警がフォード・マスタング・マッハ1を採用。北陸自動車道では78年にポルシェ911SCが稼働を開始し、高速道路における安全走行のアピールや取り締まりに多大な影響を与えた。



1974年式 日産 フェアレディZ


 S20型エンジン搭載のZ432、L24型エンジンを積む240Zと続くフェアレディZのレース活動は、国内のみならず、北米でも好成績を収め、さらにラリーでも活躍を見せた。しかし、ロータリーエンジンの台頭によって戦闘力に衰えが見え始めたため、日産ワークスは、新たな武器を模索しなければならなくなる。そこで開発されたのが、L型ブロックにクロスフローのヘッドを載せたワークス専用エンジン「LY型」だ。従来のL型が採用していた吸気と排気が同じ側にある、いわゆるターンフローには、ポートの拡大に限りがある、パーコレーションを起こしやすい、圧縮を上げにくいなどの弱点があった。だが、吸気を反対側に置くクロスフローにすることで、これらの問題を解決することが可能となる。



アドバン オールフェアレディZミーティング in 富士スピードウェイ 2017


 日本最大級のフェアレディのオーナーを対象としたワンメイクミーティングが、今年もゴールデンウイーク真っただ中の5月5日、静岡県小山町の富士スピードウェイで開催された。今回で11回目と、もはや恒例行事となっており、SP/SRから現行のZ34までのオーナーカー810台が集結!! と過去最大規模となった。



初代フェアレディZ徹底ガイド


1969年11月に発売されてから78年8月にフルモデルチェンジするまでの9年間販売された初代フェアレディZ。各所の改良やマイナーチェンジを繰り返し、追加されたモデルもあれば、排ガス規制のあおりを受け姿を消してしまったモデルもある。そんなS30Zの変遷、各グレードの展開をここに紹介しよう。



レジェンド・ドライバーが語る、フェアレディZの鼓動


スカイラインと並び、日産のスポーツカーを代表する存在であるフェアレディZ。販売的にも成功したが、数多くのレースシーンで活躍。そんな当時のS30フェアレディZでの活躍を、レジェンド・ドライバーの3人に語ってもらった。



>>【画像29枚】1972年式 日産 フェアレディ Z432-Rなど



初出:ノスタルジックヒーロー 2017年8月号 Vol.182
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

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