いぶし銀カローラ【4】普段乗りは快適。実はそれほどアクセルを踏み込むことはないというオーナー|1979年式 トヨタ カローラ GT

いぶし銀のオーラを発するコンパクトセダン、心臓部には3S-GTE型フルチューンを搭載

       
普通のひとには「ただの古いファミリーセダン」にしか見えなくもないカローラGT。いわずと知れた昭和を代表する大衆車だ。
しかし、その正体は500㎰以上を出力する強心臓を積み込んだモンスター。そのギャップがたまらない!!

【1979年式 トヨタ カローラ GT Vol.4】

【3】から続く

 とはいえ、実はそれほどアクセルを踏み込むことはないというオーナー。快適にドライブを楽しむために特にこだわったのは内装メイクだ。自慢はワンオフ製作しメーターパネルで、Defiの追加メーターをズラリと並べる。純正メーターを撤去するにあたりオドメーターがなくなってしまうので、80スープラ後期用のデジタルメーターを流用した。そのほか懐かしい形が好きというマッハのステアリングやレカロの限定モデル、スーパーシュタルクのバケットシートなどお気に入りのアイテムを多数投入。天井やトランクフロアを質感の高い生地に張り替えるなど、カローラへ情熱を注ぎこんだ。

 普段乗りは快適なのに、アクセルを踏み込めば凶暴な加速を披露する。そんな穏やかさと激しさが同居する大衆セダンの意外性に、ギャップ萌えしてしまう読者も決して少なくはないのではなかろうか。


>>【画像30枚】トランク内に設置されたバッテリーやコレクタータンクなど。後部座席の足元には万が一の事態に備えて消火器が用意される。ちなみにカローラGTの車重は約1トン。これに500㎰オーバーのエンジンを積み込んでいるのだから、その速さは想像するにたやすい




アルミのメーターパネルはダディモーターワークスが製作したワンオフ仕上げ。パネルにヘアライン加工を施すことで質感を高める。センターコンソールやオーディオパネルも同じテイストにまとめることで、統一感のあるコクピットを演出した。




スピードメーターはウルトラのデジタルメーターで代用。その上にあるオドメーターはJZA80スープラ後期純正を流用した。





ブリッツ製のブーストコントローラーで過給圧は1.6kg/㎠まで高める。





ミッションは元々、HKSドグタイプが装着されていたようだが、現在はアルテッツァ純正6速へと変更されている。


OWNER’S VOICE


「若い頃にTE27に乗っていたこともあり、カローラGTは元々なじみが深いクルマでした。自転車もイジリ倒してしまうほどカスタム好きですが、純生然としたルックスにこだわっています。このクルマに乗っていると懐かしいからか、いろいろな人が声をかけてくれるのもうれしいですね」


1979年式 トヨタ カローラ GT (TE71)


SPECIFICATION. 諸元
■エクステリア:後期純正バンパー、前後フェンダーたたき出し、砲弾型ミラー
■エンジン:3S-GTE型改2.2L仕様、HKS製272度ハイカム、TODA製2.2Lキット(鍛造ピストン、H断面コンロッド)、ギャレット製GT3037Sタービン、ワンオフパイピング、エンジンマウント(ワンオフ加工)
■点火系:アルテッツァ用ダイレクトイグニッション、フルコン制御(Dジェトロ化)
■燃料系:大容量インジェクター、強化燃料ポンプ、コレクタータンク
■吸排気系:ワンオフ・サージタンク、φ80mm大径スロットル、ワンオフエキマニ、オリジナルφ60mmデュアルマフラー
■冷却系:ブリッツ製3層インタークーラー/オイルクーラー、アルミ製ラジエーター、12インチ電動ファン×2
■駆動系:アルテッツァ用純正6MT移植、OS技研製カーボントリプルプレートクラッチ、7.5インチデフキャリア
■サスペンション:ブリッツ製車高調、クスコ製テンションロッドブラケット
■ブレーキ:(F)マツダ純正FD3S用キャリパー (R)ディスクブレーキ化
■インテリア:マッハステアリング、日本精機Defi製追加メーター(水温、油温、油圧、燃圧、ブースト圧、エンジン回転)、APEX製REV/スピードメーター、ブリッツ製ブーストコントローラー、ワンオフメーターパネル、JZA80前期用オドメーター移植、レカロ製RS-Gスーパーシュタルク×2
■タイヤ:ダンロップ ディレッツァZⅢ (F)195/50R15 (R)205/50R15
■ホイール:レイズ ボルクレーシングTE37V (F)15×8J (R)15×8.5J




初出:ノスタルジックスピード 2018年11月号 vol.018
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1979年式 トヨタ カローラ GT(全4記事)

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【1】【2】【3】から続く

text : AKIO SATO/佐藤アキオ photo : RYOTA SATO(SAKKAS)/佐藤亮太(サッカス)

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