いぶし銀カローラ【3】ゼロヨン仕様をリメイク。足まわりはАE86後期用をごっそり移植|1979年式 トヨタ カローラ GT

ワイドボディ化のみで外装はシンプルに! 中身は過激な「羊の皮を被った狼」仕様

       
普通のひとには「ただの古いファミリーセダン」にしか見えなくもないカローラGT。いわずと知れた昭和を代表する大衆車だ。
しかし、その正体は500㎰以上を出力する強心臓を積み込んだモンスター。そのギャップがたまらない!!

【1979年式 トヨタ カローラ GT Vol.3】

【2】から続く

 しかし、いざ入手してみるとさすがは元々がゼロヨン仕様というだけあって、街中で乗るには扱いづらかった。排気量に対してタービンが大きすぎたのだ。そこでOHついでに戸田レーシングの2.2Lキットを組み込んで排気量アップ。さらにOS技研のカーボントリプルプレートクラッチを入れるなど、仕様変更を重ねてきたそうだ。

 またダディモーターワークスにおいて、エンジンルームのリメイクから吸排気系、メーターまわりのリメイクを実施。サービスホールを穴埋めしたブラック塗装のエンジンルームは、自慢のエンジンがさらにカッコよく引き立つように、徹底的に作り込んでいる。

 もちろん見所はエンジンのみならず。足まわりはАE86後期用をごっそり移植。ブリッツの別タンク式車高調を投入した。ローダウンしても路面と擦りにくいように、フルデュアルマフラーをワンオフしているのも、あくまでストリートでの扱いやすさを重視するオーナーらしい選択。フロントブレーキはFD3S純正キャリパーで強化。4輪ディスクブレーキ化も果たしている。駆動系も抜かりはない。ミッションはアルテッツァ用の純正6速、デフキャリアは7.5インチにサイズアップするなど、ビッグパワーを受け止めるための環境を整える。

>>【画像30枚】ワンオフのエンジンマウントを介して3S-GT型ユニットを換装。テンションロッド&ブラケット、フロントスタビライザーはクスコ製を使用する足回りなど。オイルキャッチタンクにドレンを設けて、下から抜けるようにしているのも技ありだ




十分なストローク量を確保したブリッツの別タンク式車高調は、突き上げ感も少なく乗り心地も上々。ブレーキキャリパーはFD3S純正を流用しており強力な制動力を発揮する。





リアもディスクブレーキ化を実施。足まわりもAE86化しておりパワーに負けない十分なトラクション性能を確保する。




1979年式 トヨタ カローラ GT (TE71)


SPECIFICATION. 諸元
■エクステリア:後期純正バンパー、前後フェンダーたたき出し、砲弾型ミラー
■エンジン:3S-GTE型改2.2L仕様、HKS製272度ハイカム、TODA製2.2Lキット(鍛造ピストン、H断面コンロッド)、ギャレット製GT3037Sタービン、ワンオフパイピング、エンジンマウント(ワンオフ加工)
■点火系:アルテッツァ用ダイレクトイグニッション、フルコン制御(Dジェトロ化)
■燃料系:大容量インジェクター、強化燃料ポンプ、コレクタータンク
■吸排気系:ワンオフ・サージタンク、φ80mm大径スロットル、ワンオフエキマニ、オリジナルφ60mmデュアルマフラー
■冷却系:ブリッツ製3層インタークーラー/オイルクーラー、アルミ製ラジエーター、12インチ電動ファン×2
■駆動系:アルテッツァ用純正6MT移植、OS技研製カーボントリプルプレートクラッチ、7.5インチデフキャリア
■サスペンション:ブリッツ製車高調、クスコ製テンションロッドブラケット
■ブレーキ:(F)マツダ純正FD3S用キャリパー (R)ディスクブレーキ化
■インテリア:マッハステアリング、日本精機Defi製追加メーター(水温、油温、油圧、燃圧、ブースト圧、エンジン回転)、APEX製REV/スピードメーター、ブリッツ製ブーストコントローラー、ワンオフメーターパネル、JZA80前期用オドメーター移植、レカロ製RS-Gスーパーシュタルク×2
■タイヤ:ダンロップ ディレッツァZⅢ (F)195/50R15 (R)205/50R15
■ホイール:レイズ ボルクレーシングTE37V (F)15×8J (R)15×8.5J



【4】に続く

初出:ノスタルジックスピード 2018年11月号 vol.018
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1979年式 トヨタ カローラ GT(全4記事)

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【1】【2】から続く

text : AKIO SATO/佐藤アキオ photo : RYOTA SATO(SAKKAS)/佐藤亮太(サッカス)

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