最初のGX‐5【1】「15年くらいかけてパーツを集めたんですが、その間にも1台目のGX‐5がどんどん朽ちていくんです」｜日産 サニー クーペ GX-5

最初のGX‐5

かろうじてエンジンがかかるほど、程度が悪かったB110サニークーペGX-5。パーツ取りの危機を乗り越え、モディファイされたエンジンは、小排気量エンジンならではの高回転まで回す楽しみを味わうため、A12型をベースにチューンナップ。ダウンドラフト方式のFCRキャブレターで、吸気を燃焼室へダイレクトに送り込むことで、いざとなれば10000rpm以上が可能になっているという！

【日産 サニー クーペ GX-5　Vol.1】

　オーナーがサニーGX‐5を手に入れたのは1998年。
「TE27を所有していた先輩の影響で、自分も旧車に興味を持つようになりました」とオーナー。その先輩に紹介されて購入したのが、このサニークーペGX‐5だ。程度はあまり良くなく、エンジンがかろうじてかかる状態。つまり、要レストア車だったのだ。

　このGX‐5を手に入れた約1年後、もう1台のGX‐5と出合うことになる。最初のGX‐5とは比較にならない極上車で、すぐに購入を決めたほどだ。その後、最初のGX‐5をレストア&チューンナップすべく、ネットオークションを中心にパーツ集めを開始した。そして2003年頃、東京で開催された「ニューイヤーミーティング」の会場で、広島「竹口自動車」の竹口英三代表と知り合なった。それからは、2台目のサニーの車検を依頼するなど、竹口自動車との付き合いがスタートする。

「15年くらいかけてパーツを集めたんですが、その間にも1台目のGX‐5がどんどん朽ちていくんです。そこでこれはパーツ取りにして、2台目のGX‐5をイジろうと竹口社長に相談したんです。そしたらわざわざクルマを見に来てくれて、1台目をレストアしてイジろうということになりました」


>>【画像36枚】定番のMK63フロントキャリパーなど。φ260mmのドリルドローターに、パッドはプロジェクトミューの3000番をチョイス




>> 純正よりも15mmワイドなFRP製フロントフェンダー。ホイールは13×6Jのフラルコ、タイヤは175/60のアドバンのA050を装着。
 



>> 純正ラインをくずすことなく、さりげなく15mm拡大されたリアフェンダー。ディープなリムが輝くホイールはトスコの13×7J。フロントより1サイズ大きな185/60のアドバンA048を組み合わせる。





>> 15年かけて集めた貴重なパーツを組み込んだ、ノーマル風外観のフルチューンB110

日産 サニー クーペ GX-5（B110）

SPECIFICATIONS 諸元
■エクステリア:ボディフルレストア、FRP製F/Rバンパー（メッキ仕様）
■エンジン: A12型改1298cc仕様、ピットロード製ヘッド（ステージⅢ）、東名カム（80度）、チタン製バルブ（INφ40mm/EXφ38mm、ステム径φ7mm、ピットロード製φ76.85mm鍛造ピストン、日産（ニスモ）製チタンコンロッド、フルカウンタークランク、ニスモ製オイルポンプ
■吸気系:FCR 41、専用インマニ
■排気系:ワープ製タコ足/マフラー
■点火系:永井電子機器製ウルトラMDI
■冷却系:2層アルミラジエーター、アールズ製オイルクーラー
■燃料系:電磁式燃料ポンプ（ミツバ製+ニスモ）、コレクタータンク、リターン配管に燃圧調整バルブ
■駆動系:ニスモ製クラッチ、ピットロード製フライホイール、ニスモ製オプションミッション（56Aフルクロス）、B310用H150デフ（ホーシングH145用、ファイナル3.9）
■サスペンション:（F）S130Z用ストラット加工車高調+ニスモ製ショック、ピットロードAアーム、ニスモ製スタビ（R）コニ製ショック
■ブレーキ:（F）MK63キャリパー+φ260mmローター （R）ベレG用
アルフィンドラム、S130Z用ブレーキマスター（7/8）
■インテリア:ナルディ製ステアリング、オートルック製バケットシート（右）、ポップアップシートレール、スミス製機械式タコメーター、亀有製燃圧計、PLX製A/F計、日本精機Defi追加メーター（油温、油圧、水温）、バッテリー移設（キルスイッチ）
■タイヤ:ヨコハマ（F）アドバンA050 175/60R13 （R）アドバンA042 185/60R13
■ホイール:（F）フラルコ13×6J （R）トスコ13×7J



【2】に続く

初出：ノスタルジックスピード 2018年11月号 vol.018
（記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです）

日産 サニー クーペ GX-5（全3記事）

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