空冷エンジンの楽しみ方【パブリカ 3】「ないものは作る」の精神で作られた、パブリカ/ヨタハチ用ディスクブレーキキット|1967年式 トヨタ パブリカ 800

車検のための構造変更にも対応するパブリカやヨタハチに対応するディスクブレーキのコンバージョンキット

       

空冷エンジンの楽しみ方

日本の国民的ファミリーカーとして、広く愛されてきたパブリカをベースにモディファイ。
今のクルマにはない個性的なスタイルはそのまま、排気量アップ&点火系の見直しでエンジンを適度にパワーアップ。
パイピングやパーツレイアウトにこだわった作り込みで、独特の美しいエンジンルームを実現。

【1967年式 トヨタ パブリカ 800 Vol.3】

【2】から続く

 完成したエンジンは、空冷の自然吸気ということもあって、いかにもチューンドという絶対的なパワー感こそないが、普段使いでは何ら不満のないトルク感を低回転から発揮。さらにアクセルを踏み込めば、高回転までストレスなく回る気持ちのいいエンジンに仕上げられている。

 エンジンのパワーアップにともないブレーキも強化。「ないものは作る」という吉良さんのモットーで開発されたのが、フロントに装着されたオリジナルのディスクブレーキキットだ。キャリパー本体やローター、専用のアーム、ハブ、パッドまで含めたフルキットで、純正ドラムブレーキに比べてコントロール性に優れ、前後のブレーキバランスまで考えられた優れもの。公認車検の取得も可能で、パブリカ/ヨタハチのオーナーで、ブレーキを強化したいと考えている人にはピッタリだ。

>>【画像16枚】ステンレスで製作された等長エキマニなど。エキマニはミッションの下で1本化。そこからφ42.7㎜のステンレス製のマフラーで排気する



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「ないものは作る」の考えから、ICオルタネーター流用など各種キットの開発に加え、ワンオフマフラーの製作などコンパクトスポーツの強い味方となる吉良さん。




パブリカやヨタハチに対応するディスクブレーキのコンバージョンキット。キャリパー、パッド、ローターに加え、アーム、ハブまで含めたフルキット。車両の個体差や経年劣化等により、装着には加工が必要な場合もあり。そのため車両を持ち込み吉良自動車で装着するれば、車検のための構造変更にも対応する。


吉良自動車
〒620-0847
京都府福知山市岩間811-5
TEL0773-21-4322

1967年式 トヨタ パブリカ 800(UP20)

SPECIFICATION 諸元
エクステリア:オールペイント、フロンテ用ヘッドライトカバー、シールドビーム改H4 
エンジン:2U型改837ccツインスパーク仕様(ボアφ85.5mm×ストローク73mm、圧縮比8.7)、JUN製カム(300度)、3T型用φ85.5mmピストン(フルフロー加工、バルブリセス加工、重量合わせ) 
吸気系:ヨタハチ純正キャブ(メインジェット加工)、ステンレス等長インマニ製作、エアクリーナーケース製作 
排気系:φ42.7mmステンレスマフラー製作 
点火系:永井電子機器製ハイパーイグニッション同時点火×2基、ICオルタネーター 
燃料系:ホンダ・アクティ用電磁ポンプ 
駆動系:ヨタハチ純正ファイナルギア(ギア比3.3) 
サスペンション:ヨタハチ純正ショック、チェックマン製カローラ用リーフ 
ブレーキ:(F)吉良自動車製ディスクブレーキキット 
タイヤ:ブリヂストン 155 / 70R13 
ホイール:TMSCレプリカ 13×4.5J 
その他:ヒッチメンバー製作、アルミ製ヒーターパイプ製作



初出:ノスタルジックスピード 2018年11月号 vol.018
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1967年式 トヨタ パブリカ 800(全3記事)

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【1】【2】から続く

text : SHINYA KUSHIURA/串浦愼哉 photo : RYOTA-RAW SHIMIZU(FOXX BOOKS)/清水良太郎(フォックス ブックス)

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