目指せFSW 2分切り2018【5】箱根の峠は高校生の頃からよく走っている、いわば庭のようなもの|1977年式 日産 フェアレディZ

生まれも育ちも小田原というオーナー。今回の撮影地でもある箱根の峠は、高校生の頃からよく走っている、いわば庭のようなものだ

       
地元の小田原で果たした運命の出合いから、旧車スピードの世界にのめり込んでいった若きオーナー。
それまでつちかってきた価値観をひっくり返された後、ついに手に入れたS31フェアレディZ。
このS31Zをいかに速くできるか真剣に追求し、自らの頭と手を動かしてきた。
目指すは富士スピードウェイでの2分切り。夢の扉が開く瞬間は、もうすぐそこまで迫っている。

【1977年式 日産 フェアレディZ Vol.5】

【4】から続く

30代と若いオーナー。

「自分に旧車の世界を開いてくれたのはキタバン(北村自動車鈑金塗装工業所)ですし、自分でイジレる状況もキタバンあってこそです。もう10年以上の付き合いになりますけど、すごく恵まれた環境だなと改めて実感しますね。このクルマを譲ってくれた前のオーナーさんは亡くなってしまったので、その方の分も走り続けたいと思います」と、オーナーは胸の内を明かしてくれた。

 ちなみにフロントウインドーに貼られたバナーには、「ふぶすず技研」というチーム名が掲げられている。この不思議な「ふぶすず」という名前は、北村さんの2人のお子さんの名前を組み合わせた名称とのこと。そんな家族ぐるみの付き合いは、オーナーにとってかけがえのないものとなっている。

OWNER

生まれも育ちも小田原というオーナー。今回の撮影地でもある箱根の峠は、高校生の頃からよく走っている、いわば庭のようなものだ。
旧車趣味について奥さんの反応は?と聞くと、「結婚する前からクルマが趣味であることは知っていたので、理解してくれていると思います。さすがにこのZはうるさくて、あまり乗りたがりませんが(笑)」とのこと。キタバンだけでなく、新居にガレージを作ることを認めてくれた奥さんも、オーナーを支えるよきサポーターである。



>>【画像27枚】フロントブレーキにはブレンボを組み込み、φ280mmの大径ローターで制動力を高めている。リアブレーキはHR30スカイラインから流用してディスクブレーキ化。ブレーキ冷却用のダクトが追加されたフロントバンパーなど




>> サーキット走行には不可欠な追加メーターを装備。大森メーター製の3連メーターで、左から水温計、油温計、油圧計。





>> 運転席にはBRIDEのLow Maxとサベルトのレーシングハーネスを装備。助手席にはクラシックスタイルのダッツンバケットシートが備わる。






初出:ノスタルジックスピード 2018年11月号 vol.018
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1977年式 日産 フェアレディZ(全5記事)

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text : HIDEO KOBAYASHI/小林秀雄 photo : AKIO HIRANO/平野 陽

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