太陽にほえろ!|最初はスズキがスポンサー。セリカなど話題のニューカーがいち早く出演する楽しみも|派手なカーチェイスが代名詞、刑事ドラマ黄金時代 Vol.2

1972年から700話以上が放送された「太陽にほえろ!」で活躍したクルマたち(ベース車両)

       
隊列を組んだ何十台ものパトカー、猛スピードの追跡、響くスキール音、華麗に宙を舞った後のド派手なクラッシュ、そして爆発、炎上……。
今では考えられないCGなしのアクションはいまだに色褪せない。刑事ドラマ黄金時代のドラマをベース車両とともに紹介する。

【派手なカーチェイスが代名詞、刑事ドラマ黄金時代 Vol.2】

【1】から続く

 ハリウッドの映画で受けた衝撃から数年後、クルマ好きの視線を釘付けにする刑事もののテレビドラマが日本にも誕生した。日本テレビ系列で金曜日の20時から放送された「太陽にほえろ!」だ。七曲署のボス、藤堂英介を演じたのは銀幕の大スター、石原裕次郎である。「栄光への5000キロ」を見れば分かるが、石原裕次郎は無類のクルマ好きだ。だからカーチェイスにも凝るのでは……と期待した。

 最初はスズキが番組スポンサーだったこともあり、マカロニ刑事の愛車にはジムニーを選んでいる。オートバイも頻繁に登場した。が、クルマ好きを満足させるほどの華やかさはない。トヨタがスポンサーになってからもクルマは脇役だった。だが、セリカやスプリンター・トレノが登場し、徐々に存在感を増すようになってきた。華やかになるのは80年代になってからだ。発売されたばかりのクレスタやソアラがブラウン管狭しと走り回り、カーチェイスに代表されるカーアクションもグッと派手になった。話題のニューカーが出演するようになり、ドラマを見ること以外の面白みも増したのである。スープラの登場もクルマ好きのハートをワシづかみした。


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太陽にほえろ!
 1972年から1987年の15年間にも渡って放送(パート2含む)。近年の長寿ドラマ「渡る世間は鬼ばかり」の約500話を越える700話以上を放送した。出演は石原裕次郎や松田優作、露口茂、竜雷太、小野寺昭など。ボスやゴリさん、ジーパン、マカロニといったニックネームで呼び合うのが特徴で、サツやホシ、タレコミといった警察用語を世に広めたのもこのドラマだと言われている。劇中車にはトヨタ車が多く使われていた。

A60 CELICA


同ドラマの劇中車で有名なのが3代目セリカの後期モデル。いわゆる「ブラックマスク」。クラウンと並んで主力車種として活躍。

A70 SUPRA


シリーズ終盤の1986年に投入されたのが70スープラ。当初は赤の3L車だったが、その後、白い2Lツインターボ車が活躍した。


【3】に続く

初出:ハチマルヒーロー 2015年 09月号 vol.31
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

派手なカーチェイスが代名詞、刑事ドラマ黄金時代(全4記事)

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【1】から続く

text : HIDEAKI KATAOKA / 片岡英明

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