初めてのクルマ、「藤色」のサバンナへの思いが詰まった「ディープパープル」のサバンナGT|1976年式 マツダ サバンナ GT Vol.4

フロントフェースまわりのメッキモールをレス化。グリルやライトをブラックアウトしてより精かんな顔つきに仕立てる。

       
ちょうど50歳を越えた頃、オーナーは、青春まっただ中の一時期を共にした、サバンナGTを再び手に入れた。
当時に思いをはせながら、好きなスタイリングに少しモディファイ。
心の中に、まだ少しヤンチャな自分が残っていることに気づき、気持ちが熱くなる。

【1976年式 マツダ サバンナ GT Vol.4】

【3】から続く

「自分は昔から、チューニングやカスタムに関する知識がさほど深くなく、こだわりも少ないほう。それでも、このあたりは譲れません。これ見よがしな族っぽいスタイルは昔から好きじゃなく、ヤンチャな中にも、どこかすっきりとしたスマートさを感じるスタイリングが好み。特にこのサバンナというクルマは、そんな風にカスタムするのが一番似合うと自分は思います」。

 ボーディーカラーについては、さすがに当時と同じ藤色を再現する勇気はなかったと笑うオーナー。今回選んだ色は、落ち着きのあるダークな色調のダイハツ・ムーブのディープパープル。藤色と同じ紫系列をチョイスすることで、当時の思い入れをほんの少し忍ばせた。一方、エンジン関係については、今回もファインチューンで楽しむというオーナー。
「いつまでも大切にしたいという愛情はあの頃以上。無理はさせたくはありません」と楽しそうに語ってくれた。

>>【画像27枚】藤田エンジニアリング経由でオーダーした5ZIGENのワンオフマフラーなど




RSワタナベではなくハヤシ。スポイラーではなくウイング。オーナーにとって、当時も今も、この2つはマストだ。



ノーマルでも強烈に速く感じた、思い出の12A型ロータリーエンジン。きっちりOHされており快調そのもの。パワー感もレスポンスもサウンドも当時の感触。



OWNER


大のクルマ好きであり旧車好きのオーナー。旧車はこれまで1972年式コスモスポーツや1967年式コロナRT40、1972年式フェラーリ246などを所有してきた。同世代の友人たちも、今もクルマが大好きで、旧車仲間とはしょっちゅう連れ立ってツーリングに出かける。一方、家族は全員クルマに興味なし。それだけが、なんとも寂しい。


1976年式 マツダ サバンナ GT(S124A)
SPECIFICATIONS 諸元
●エクステリア : ディープパープル全塗装(ムーブカスタム純正色)、前後フェンダーたたきき出し、カーボンボンネット/ミラー、汎用リアウイング、ムーブCLサイドウインカー
●エンジン : 12A型ノーマル
●吸気系 : ウエーバー48IDA(ダウンドラフト)、FET極東製インマニ
●点火系 : 永井電子機器ウルトラMDI
●排気系 : 5ZIGEN製ワンオフφ50mmタコ足/マフラー/可変式バルブ
●冷却系 : 純正ラジエーター&オイルクーラー
●サスペンション : (F)SA22C用ストラット流用、コニ製ショック(R)ダウンブロック
●インテリア : 天井、リアシート、ドア内張り張り替え、ダッシュボード&ドア内張り上部はアルカンターラ、永井電子機器ウルトラ11000rpmタコメーター、デイトナ製デジタル水温計、momo製ステアリング/シフトノブ、センターコンソールワンオフ
●タイヤ : ダンロップ(F)195/50R15 (R)225/50R15
●ホイール : ハヤシストリート タイプCR
(F)15×8J (R)15×9.5J


初出:ノスタルジックスピード 2017年11月号 vol.014(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1976年式 マツダ サバンナ GT(全4記事)

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【1】【2】【3】から続く

text : ISAO KATSUMORI(ZOO)/勝森勇夫(ズー) photo : HIROTAKA MINAI/南井浩孝

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