「ダットサンは4枚のドアに、おそ松くんとかイヤミとかチビ太とかのキャラクターが描いてあったんだよ」|ホンダ Z・GSS|旧車生活へのいざない Vol.3

Zの運転席に座り笑顔の北見けんいちさん。ひさびさのZとの対面で、楽しそうにいろんなお話を聞かせていただいた。このまま魚釣りに出かけましょうか。

       
「釣りバカ日誌」と聞けば、ハマちゃんスーさんのコミカルな掛け合いでおなじみの国民的映画を思い起こす方が多いだろう。その原作漫画の作画で活躍している北見けんいちさんは大のクルマ好き。最近手に入れたばかりというホンダZを前に、過去のクルマへの思いを語ってもらった。

【ホンダ Z GSS|旧車生活へのいざない】

【2】から続く

 ダットサンは4枚のドアに、おそ松くんとかイヤミとかチビ太とかデカパンとか赤塚不二夫のキャラクターが描いてあったんだよ。恥ずかしかったけど、それで走り回ってたよ。すごく目立ったね。でもあるとき中野の交差点で、昔のワーゲンで後ろにネジ巻き用のゼンマイのネジが付いてたクルマがあってね。後で分かったんだけど、乗ってたのは青島幸男さんだったよ」。クルマ好き同士でお互いに意識していたようだ。


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 「そのダットサンはボロでね。バッテリーのターミナルが弱くなってて、走ってると緩んで止まっちゃうんですよ。そんなときはボンネットを開けてペンチでギュッと締めて走り出す。そんな時代だったんです。シリンダーブロックにもヒビが入っていて前からダーッと水が出ちゃった。

 その後は昭和42年にカローラを買って、1年で6万7000km走ったよ。サニークーペも乗ったな。そしてホンダ1300クーペ。空冷と、水冷になった145ってのにも乗ったんだけど、ホンダは決まって5万kmくらいで壊れてね。



 子供ができた時にはワンボックスの古いのとか乗って、パジェロを2台乗り継いで、クラウン、初代ソアラ……そのあたりまでかな。新しいのを追っかけてたのは。今のクルマで興味のあるのがなくてね。そのころにホンダのSを手に入れたんだ」

 そのSは、S500顔の600という、マイナーチェンジ過渡期の珍しい個体だという。

【4】へ続く

初出:ノスタルジックヒーロー 2016年 6月号 Vol.175(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

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photo:RYOUTA SATO/佐藤亮太

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