FC3S後期、アンフィニⅢのバケットシートのバックレスト角度は左右で異なる|1989年式 マツダ サバンナRX-7 Vol.2

大径タコを中央に配するスポーティーなメーター。左側にはブースト計や油圧計が設置される。

       
【1989年式 マツダ サバンナRX-7 Vol.2】

【1】から続く

 FC3Sのデビューは1985年だが、当初より注目度が非常に高かった。というのも、その進化の度合いが著しかったからだ。まずはエンジン。それまでの12A型に代えて、排気量を拡大した13B型を搭載。それにターボが組み合わされたわけだが、排気ガスの通路を変化させ、低回転域と高回転域でタービンのA/R比を変える独創的なツインスクロールターボを採用。これにより、全域において高レスポンスとハイパワーを実現したのだ。ハイパワー化されたエンジンに伴い、サスペンションも大きく進化。前ストラット、後マルチリンクでついに4輪独立懸架となり、リアサスペンションにはトーコントロール機能も備わった。もちろん、フロントミッドシップレイアウトにより、RX‐7の真髄である理想に限りなく近い前後重量バランスも受け継がれている。




完全な5ナンバーサイズで、今となってはコンパクトと言えるボディ。フローティング型のリアスポイラーは標準装備となる。


 そして、1989年のマイナーチェンジでさらに戦闘力を高めた。エンジンは圧縮比アップやローターの軽量化をはじめとする徹底的なイナーシャ低減、新開発のインディペンデント・ツインスクロールターボなどにより、20 psアップを実現したのである。


▶▶▶【画像18枚】バックレストの角度が運転席と助手席で異なる、アンフィニⅢから採用されたスエード調表皮のフルバケットシートなど





基本的なインパネデザインは標準車と変わりないが、ステアリングはアンフィニ専用のMOMO製。





シフトノブは操作性に優れるガングリップタイプ。標準車より最終減速比がローギアード化されたことに伴い、5速ギアはハイギアード化されている。

1989年式 マツダ サバンナRX-7(FC3S)
Specification 諸元
全長×全幅×全高(mm) 4335×1690×1270
ホイールベース(mm)  2430
トレッド前/後(mm) 1450/1440
車両重量(kg)  1230
エンジン型式  13B型
エンジン種類 水冷2ローターロータリー・ターボ
総排気量(cc) 654×2
圧縮比 9.0:1
最高出力(ps/rpm) 215/6500
最大トルク(kg-m/rpm) 28.0/4000
燃料タンク(L) 70
変速比 1速 3.483 / 2速 2.015 / 3速 1.391 / 4速 1.000 / 5速 0.762 / 後退 3.288
最終減速比 4.300
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション前/後 ストラット/マルチリンク
ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも)
タイヤ 205/55R16(前後とも)
発売当時価格 270.4万円

【3】に続く

初出:ハチマルヒーロー 2014年 08月号 vol.26(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1989年式 マツダ サバンナRX-7(全3記事)

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【1】から続く

text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : SATOSHI KAMIMURA/神村 聖

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