実際に乗ってみて「本気モードでスポーツカーを造ったのだ」と感じた1台|1972年式 マツダ コスモスポーツ Vol.3

反射をなくした防眩仕上げのインストルメントパネル。7連の丸形メーターも見やすいレイアウトだ。

       
【1972年式 マツダ コスモスポーツ Vol.3】

【2】から続く

OWNER’S VOICE

群馬県前橋市の「ガレージ・スターフィールド」星野代表と出会ったことも、コスモスポーツにほれ込むきっかけとなったそうだ。



 所有して当時で12年になるというオーナー。結婚前に13B型REを搭載したコスモAPに乗っていたそうで、もう一度RE搭載車に乗ってみたいと思い、コスモスポーツを手に入れた。「実際に乗ってみて感じたことは、当時のマツダは形だけの『スポーツカーもどき』を造ろうとしたのではなく、本気モードで気合を入れてスポーツカーを造ったのだ、ということでした」

 本音を言うと乗りにくいし、独特のクセもあるので、扱いにくい部分もあるとか。しかしそんなマイナスの印象もすべて払拭してしまうほど、コスモスポーツの魅力は計り知れない、とオーナーはいう。何より「走っている時は運転に集中できるのが楽しい」そうで、その至福の時を大切にしている。

▶▶▶【画像20枚】前後の位置を60mm調整できるテレスコピック・ステアリングコラムを備える大径の3本スポーク木製ハンドルなど



2ローター・ロータリーの10A型が収まるエンジンルーム。この初期の頃のREは、デストリビューターが2つあるのが特徴となっている。




深さはあまりないが、必要十分の容積を持つトランクルーム。スペアタイヤは最下段に収納される。上に見えるフタは燃料給油口だ。





カウルの中央に輝くのは、三角形のローターをかたどったメーカーバッジ。



1972年式 マツダ コスモスポーツ(L10B)
Specification 諸元
全長 4130mm
全幅 1590mm
全高 1165mm
ホイールベース 2350mm
トレッド前 / 後 1260 / 1250mm
最低地上高 125mm
車両重量 960kg
乗車定員 2名
最高速 度 200km / h
登坂能力(tanθ) 0.553
最小回転半径 5.2m
エンジン型式 10A型
エンジン種類水冷 2ローター・ロータリー
総排気量 491cc×2
圧縮比 9.4:1
最高出力 128ps / 7000rpm
最大トルク 14.2kg-m / 5000rpm
変速機 前進5段 / 後退 1段 前進フルシンクロメッシュ
変速比 1速 3.379 / 2速 2.077 / 3速 1.390 / 4速 1.000 / 5速 0.841 / 後退 3.389
最終減速比 4.111
燃料タンク容量 57L
ステアリング形式 ラック&ピニオン
サスペンション 前 / 後独立懸架筒型複動オイルダンパー・コイルバネ / 筒型複動オイルダンパー半楕円形板バネ
ブレーキ前 / 後 ディスク / リーディングトレーリング
タイヤ前後とも 155HR15ラジアル
発売当時価格 158万円

初出:Nostalgic Hero 2016年 4月号 vol.174(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1972年式 マツダ コスモスポーツ(全3記事)

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【1】【2】から続く

text : HIDEAKI KATAOKA/片岡英明 photo:ISAO YATSUI/谷井 功

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