太田山金龍寺にある百瀬さんのお墓には、日差しがさんさんと当たっていてそこで手を合わせてまい
りました。今の世の中に百瀬さんのような人がいてほしかった、と思いながら。百瀬さんとお話がで
きたような気持ちで、感慨深い体験でした。
スバル360にはいろいろ有名な「遺跡」や「聖地」があるけれど、大貴誠にとってはここも重要な歴史の地で、「ぜったい行って、見て、感じてみたい」場所でした。行けてよかった。
翌日は群馬県太田市へ。太田は富士重工の街、そして百瀬さんの眠るお寺がある。お参りに行かせていただきました。そこは新田義貞ゆかりの、太田山金龍寺。小高い丘の斜面にそって、ちょうど富士重工群馬北工場を見下ろすように墓石が立っている。お彼岸が近かったので、墓前にはお花とタバコが上がっていた。在りし日の百瀬さんが、くわえタバコで開発会議に出ている姿なんかを、ふと想像してしまった。
梅が満開の境内で、こんなに素敵なクルマをこの世に生み出してくれてありがとうございました、と大貴誠はしっかり手を合わせてお礼とお願いをしたのでした。これからもずっと百瀬さんのつくったレディーバードと一緒に、日本中の素敵な場所に走って行きます。これからもいろいろなハプニングに遭遇するかと思いますが、どうか見守っていてください。
やっぱり太田に行ったら、スバルにちなんだお菓子を買わねば! スバル最中で有名な伊勢屋さんで、
ご主人ご夫妻と。
スバル最中を作り始めた頃、最中皮を焼くのに使っていた金型。とても精巧にスバル360が表現され
ています。伊勢屋さんには『スバル焼き』というのもあって、すごくおいしかったんですが、あまり
においしくて写真撮るのを忘れて食べ尽くしてしまった……。
こちらは新虎菓子店の『スバルサブレ』。食べようとしたら割れてしまった!
大貴 誠(だいき・まこと) OSK日本歌劇団・元男役トップスター。ノスヒロをむさぼり読んでい
た日本で唯一の歌劇スター。2010年夏、念願のスバル360を入手。このクルマと一緒に日本中を旅す
る予定。掲載:ノスタルジックヒーロー 2012年8月号 Vol.152(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)