2台のZが道を譲ってくれた。その時のカッコよさが鮮烈で探したZ|1972年式 日産 フェアレディ 240ZG Vol.1

手に入れた時はホワイトからオレンジに塗装された状態だったが、2年ごしのフルレストアの際、再び純正のグランプリホワイトに塗り直した。細部にまでこだわった美しい仕上がりは、8年たったいまも健在。

       
【1972年式 日産 フェアレディ 240ZG Vol.1】

 かつては330やY30といった歴代セドリックに夢中だったオーナー。イベントに参加したある日、道中でショートとGノーズの2台のZが道を譲ってくれた。その時のカッコよさは鮮烈な印象となって脳裏に刻まれ、すぐにZを探しはじめ、出合ったのがこの240ZG。Gノーズのシルエットにほれ込み、所有していたセドリックをすべて売り払い、手に入れたそうだ。

真っ黒なシートが欲しくて探し出したレカロのエルゴメイド。純正で装備されていたものは継承するのがポリシーのコクピットなど【写真14枚】

 基本的に愛車へのポリシーとアプローチはセドリックに没頭していた頃から変わらない。ノーマルのシルエットに程よいローダウン+ホイールぐらいを理想とする。まずは「純正で採用しているものは純正と同じ位置に装着したい」と、徹底したレストアを施すのがオーナー流。その上でメッキ加工などを細部にまで取り入れ、自分以外は気付かないところまで美しく仕上げるのが好み。ノーマルの良さを引き立てたシンプルメイクを基本スタンスとしている。

 そのため、車両製作は修理とレストアに大半を費やし、足まわり、エンジン関係、ライトカバーなど、入手できるものはすべて新品に交換。作業を効率よく進めるため、2柱リフトも導入した。



手に入れた時はホワイトからオレンジに塗装された状態だったが、2年ごしのフルレストアの際、再び純正のグランプリホワイトに塗り直した。細部にまでこだわった美しい仕上がりは、8年たったいまも健在。





ホイールはRSワタナベの15インチで、フロントが9J、リアが9.5J。タイヤは205/50R15と225/50R15の組み合わせ。新品を購入し、オリジナル配合のガンメタへ塗装。リムは光沢のある質感にこだわり、ポリッシュで美しく仕上げている。





イベントなどのロングドライブが多く、エアコンは必須。カーナビもステーを製作してパナソニックのゴリラを違和感なくインストール。



【2】に続く

初出:ノスタルジックヒーロー 2015年 10月号 vol.171(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)


1972年式 日産 フェアレディ 240ZG(全2記事)

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text : HIROSHI SHOMATSUMOTO/正松本 宏 photo : RYOTA-RAW SHIMIZU/清水良太郎

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