Egルームは艶感が高いフェラーリ純正指定塗料でペイント。チラ見えの燃料タンクも塗装!|1984年式 スターレット3ドア 1300 DX Vol.3

入手時は屋内保管の1オーナー車だったため、ボディの状態は極めて良かったが、数10年後も良好な状態を保つべく、下地を修正し、オリジナル配合のブロンズでオールペイントし直している。

       
【1984年式 スターレット3ドア 1300 DX Vol.3】

 元塗装業のオーナーの手により、ボディリフレッシュとオールペイントが施され、7K-E型に換装されたKP61。

【2】から続く

 ストリートで長持ちさせる切り札として選んだのがエンジン。4K型にハードチューンを施すのではなく、1781ccの7K‐E型をノーマルスペックで搭載しパワー不足をカバー。高回転まで回さなくても常用域でたっぷりのトルクを発生するため、エンジンに与えるダメージが少なく、扱いやすい。エアコンもコンプレッサーがコンパクトで、コンデンサーのコア面積が十分に確保されているアルト用のシステムを移植。シーズンを問わず、日常的に快適に使える環境を整えた。


後続車を意識してシルバーに塗装された燃料タンクなど【写真23枚】

 増大したパワーとトルクに合わせて、フットワークも大幅に見直す。とくにフロントはTE27用ナックルを導入し、AE86用ストラットに交換。それに伴い、前期ロワアームとタイロッドを用いて再調整を行う。他車純正部品をうまく利用することで、違和感なくオリジナリティーを高めているのだ。

 また、車内にはロールバーを装備せず、スチール部をマットグレーに塗装し、シートはランエボⅦ純正レカロを選び、欧州車を意識した上質な空間に演出。タイヤも高性能ラジアルではなく、コンフォートな乗り味のファルケン・ジークスZE912をチョイス。質感の高さとセンスが際立つ、スーパーストリート仕様に仕立てている。

OWNER’S VOICE



塗装業だった前歴を活かし、塗装はオーナーが手がけた。塗装前にはサビの修復と防錆処理に時間を費やしたほか、パネルの継ぎ目には徹底的にシーリング処理を施し、防水性も飛躍的に高めている。ボディカラーは自分で調合したオリジナルカラー。





エンジンを際立たせるため、エンジンルームは艶感が高いフェラーリ純正指定のPPG社製塗料を用いてシルバーにペイント。


1984年式 スターレット3ドア 1300 DX(KP61)
SPECIFICATIONS 諸元
●エクステリア:前後とも後期改中期仕様、TRD TSタイプフロントスポイラー、エンジンルーム&フロア&ドア&フェンダー内フルシーリング、ボディ全体防錆処理、ワンオフカラー全塗装
●エンジン:7K-E型換装(直立仕様)、ヘッド1mm面研
●吸排気系:ソレックス44PHH(ニスモ)、ステージⅢ直立用タコ足、フジツボ製ステンレスマフラー
●燃料系:ミツバ製電磁ポンプ
●冷却系:銅2層ワンオフワイドラジエーター
●駆動系:純正5速ミッション、ノーマルデフ(ファイナル3.3)
●サスペンション:(F)AE86用車高調、TE27用ナックル、丸目KP61用ロワアーム、タイロッドエンド (R)AE86用ショートショック、TBSスプリング
●ブレーキ:(F)AE86用キャリパー、純正S用ブレーキブースター
●インテリア:ナルディ製φ350mmディープタイプステアリング、ランエボ用レカロ製シート(左右)、純正S用メーター、大森製水温計
●タイヤ:ファルケン ジークス 175/60R13
●ホイール:アドバンA3A 13×6J -6
●その他:ボカシ入り合わせガラス(フロント)、5面(フロント以外)UVカットフィルム、クーラー新規製作


初出:ノスタルジックスピード 2016年 7月号 vol.010(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1984年式 スターレット3ドア 1300 DX(全3記事)

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text : HIROSHI SHOUMATSUMOTO/正松本 宏 photo : RYOTA-RAW SHIMIZU/清水良太郎

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