実働エンジンは日本にこの1基のみ? のサファリヘッド! 日産ワークス系エンジン【マニア系エンジン大集合  Vol.1】

マニア系エンジン大集合! 日産編はLR、LY、LZそして4気筒バージョンのLRを紹介!

       

幻のワークス系ユニットから、最新DOHCヘッドまで、マニア系エンジン大集合

 これまでノスタルジックスピードの誌面に登場したレジェンドエンジンを搭載したマニアックなクルマを総ざらい。日産ワークス系ではLYやLR、LZ。トヨタワークス系は100E、151E、152E。チューンド系は、元祖TC24-B1&新型TC24-B1Z、そしてZ16型にKA24型ヘッドを搭載したエンジンまでラインナップは充実。

日産編!【マニア系エンジン大集合  Vol.1】

日産ワークスのL型クロスフローヘッドなど【写真26枚】



LR 老舗チューナー「SS KUBO」秘蔵、丸ポートの通称「サファリヘッド」

日産ワークスの240Zに搭載され、海外ラリーで威力を発揮したとされる幻のユニットが「サファリヘッド」と呼ばれるヘッド。L型6気筒のブロック用で、特徴は吸気ポートも丸形となっていること。通常のL型用ヘッドは、吸気ポートは四角形状になっている。また、インマニの上側のパイプは、冷却水用のウオータージャケットが外付けになっている専用品だ。「LRヘッド」や「FIAヘッド」とも呼ばれるが、おそらく実働エンジンは日本にこの1基のみ。





LY 日産ワークスのL型クロスフローヘッド、ソレックス50PHHで300psオーバー

日産ワークスがレースで使い、その後、一部は市販されたという「LY型」。スポーツオプションとして、74度、76度、78度のカムが用意され、専用のインマニにソレックス50PHHが標準的なセットアップ。専用のタコ足と組み合わせることで、300psオーバーを発揮。オーナーは、プライベーターで組み、240ZGに搭載。350psをマークした。現在はOHとチューンナップが進行中!





LZ L型4気筒用の16バルブDOHCのLZ、SS KUBOでTSサニーに搭載

L型4気筒用にDOHC16バルブを採用したLZ。勝つために開発したスペックは200ps/9400rpm、17㎏m/6800rpmを軽々とマーク。初期型はカマボコ型のカムカバーが装着され、Ⅱ型はフラットな形状になるほか、大幅に仕様変更されている。SS KUBOによってフルOHされ、TS仕様のエクセレントに搭載したのはLZⅡ型。当時のパーツを使いつつ、点火系などは新しいタイプに変更。甲高いエキゾーストノートは、トリハダものだ!






LR 4気筒バージョンのLR、510ブルーバードに搭載し、本領発揮!

日産ワークスが、主にラリーで使用していたL型4気筒用のスペシャルヘッド。6気筒用と同様に、吸気ポートが丸形で、インマニとウオータージャケットが一体型となる。オーナーの菅田竜哉さんは、510スペシャルショップの「リフレッシュ60」から譲り受け、L20B型改2.3ℓ仕様と組み合わせ、230psを達成。「フラットトルクで全域でストレスなく乗りやすい」とコメント。高回転域も抜群!




日産ワークスのL型クロスフローヘッドなど【写真26枚】

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初出:ノスタルジックスピード 2016年 3月号 vol.009 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

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photo:NOBUTAKA KOREMOTO/是本信高

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