発売当時100万円! ヨコ目に変わったファーストモデル|1963年式 日産セドリック デラックス Vol.1|セダンの神髄

国産小型車初となるモノコックボディや、ウイッシュボーンコイルのフロント独立懸架サスを採用した。

       
【1963年式 日産セドリック デラックス Vol.1】

 戦後の日産は、ダットサントラック(1121型)、乗用車(DA型)、たまEAS47などの生産から新たなる一歩を踏み出したが、自社で新型車を開発していくだけの体力や世界レベルの技術力を、残念ながら有していない状態にあった。そこで打った一手が、1952年のイギリス、オースチン社との技術提携で、これにより、オースチンA40のノックダウン生産を開始。優れた新型車を供給できる体制を整えるとともに、生産当初にはすべての部品を輸入していたのが、55年から生産されたオースチンA50では、すべての部品を国内生産できるまでになり、技術力の蓄積という点においても大いなる貢献を果たした。

 そして迎えた1960年3月、日産はオースチン社との技術提携を終了することになったが、翌4月にセドリックを発売。オースチンで獲得した顧客に純国産の新たな商品を提供できる環境を整えてきたのだ。


国産小型車初となるモノコックボディなど【写真7枚】




Vol.2Vol.3に続く

1963年式 日産セドリック デラックス(G31)
SPECIFICATIONS 主要諸元
全長 4590mm
全幅 1690mm
全高 1505mm
ホイールベース 2630mm
トレッド前/後 1338/1373mm
最低地上高 190mm
室内長 1855mm
室内幅 1445mm
室内高 1180mm
車両重量 1240kg
乗車定員 6名
最高速度 140km/h
登坂能力sinθ 0.496
最小回転半径 5.6m
エンジン型式 H型
エンジン種類 水冷直列4気筒OHV
総排気量 1883cc
ボア×ストローク 85.0×83.0mm
圧縮比 8.5:1
最高出力 88ps/4800rpm
最大トルク 15.6kg-m/3200rpm
変速比 1速 3.945/2速 2.402/3速 1.490/4速 1.000/後退 5.159
最終減速比 4.625
燃料タンク容量 44L
ステアリング形式 リサーキュレーティングボール
サスペンション前/後 ウイッシュボーンコイル/半楕円リーフリジッド
ブレーキ前後とも ドラム
タイヤ前後とも 6.40-14 4P
発売当時価格 100万円



初出:ノスタルジックヒーロー 2014年8月号 Vol.164(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1963年式 日産セドリック デラックス (全3記事)

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text : AKIO SATO/佐藤昭夫 photo : MAKOTO INOUE/井上 誠

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