「東のハチロク、西のワンダー」ストリートからサーキットまで一世を風靡したFFスポーツ|1986年式 ホンダ シビック 3ドア Si Vol.1|カッ飛びホットハッチ

強化トーションバーとkg/mm製のスプリングで適度にローダウンし、スポーティー感がさらにアップ。取材した後期型では、前期よりもバンパーが拡大され、全長も延びた。

       
【1986年式 ホンダ シビック 3ドア Si Vol.1】

 実用性を重視した「ワールド・ベーシックカー」として、1972年に登場したシビック。しかし74年にホットモデルの1200RSが登場するやいなや、ラリーやマイナーツーリングで活躍し、2代目のスーパーシビックではワンメイクレースが開催されるなど、急速にスポーツ色を強めていった。このような経緯から、当初の“実用車”というイメージ以上に「シビック=スポーツ」という印象が、多くの人に刷り込まれている。

 そして、そのイメージを完全に確立したのが、3代目のワンダーシビック。当初はSOHCエンジンしか搭載されていなかったが、1984年にDOHCのZC型が搭載されるとグループAに参戦。大排気量車を押しのけ総合優勝を飾るなど、輝かしい戦績を残してきた。このようなモータースポーツでの実績もあり、ワンダーシビックは若年層を中心に人気が急騰。とくに関西方面での人気は圧倒的で、「東のハチロク、西のワンダー」と言われるほどだった。

一文字のテールランプと、大型曲面ガラスを採用したリアハッチ「クリスタルゲート」を組み合わせたリアビューなど【写真6枚】




Vol.2、Vol.3に続く

1986年式 ホンダ シビック 3ドア Si(AT)主要諸元 Specifications
●全長×全幅×全高(mm) 3845×1630×1340
●ホイールベース(mm)  2380
●トレッド(mm)  1400/1415
●車両重量(kg)  900
●エンジン型式  ZC型
●エンジン種類 直列4気筒DOHC
●総排気量(cc) 1590
●ボア×ストローク(mm) 75.0×90.0
●圧縮比 9.3:1
●最高出力(ps/rpm) 135/6500
●最大トルク(kg-m/rpm) 15.5/5000
●変速比 1速 3.181/2速 1.944/3速 1.304/4速 0.967/5速 0.823/後退 3.000
●最終減速比 3.866
●ステアリング ラック&ピニオン
●サスペンション前/後 ストラット / トレーリングリンク
●ブレーキ前/後 ベンチレーテッドディスク/リーディングトレーリング
●タイヤ 185/60R14(前後とも)
●発売当時価格 140.1万円

初出:ハチマルヒーロー 2013年5月号 Vol.021(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1986年式 ホンダ シビック 3ドア Si(全3記事)

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photo : MOTOSUKE FUJII/藤井元輔 text : Rino Creative/リノクリエイティブ

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