レースモデルと同じウエーバー製キャブを3連装! 急きょ発売されたスカイライン2000GT| 読者が選ぶ国産旧車人気ランキング2014【今はなきブランド部門 1位】プリンス自動車工業|1965年式 プリンス スカイライン 2000 GT-B Vol.3

エンブレム類などがAは青、Bは赤に塗られていた。

       
【1965年式 プリンス スカイライン 2000 GT-B Vol.3】

2014 読者が選ぶ国産旧車人気ランキング 今はなきブランド部門 1位 プリンス自動車工業

 レースでは、スカイライン伝説として語り継がれるポルシェ904とのバトルを繰り広げ、一躍脚光を浴びることになった。

 そこで急きょレースモデルと同じ、ウエーバー製キャブを3連装したスカイライン2000GT(S54B‐Ⅱ)を1965年2月に発売。さらに、同年9月にはより扱いやすいウエーバーキャブ1基の2000GT‐A(S54A)を追加。その際、先に発売された3連キャブ仕様は2000GT‐Bとなった。このAとBの外観上の違いは、エンブレム類などがAは青、Bは赤に塗られていた。このS54Bの赤バッジを受け継ぐカタチで、高性能モデルのGT‐Rに赤バッジが装着された。

 プリンスの技術陣が開発したスカイラインは合併後も販売され、68年には3代目のC10にモデルチェンジ。そのDNAはGT‐Rに受け継がれた。

創業82周年の老舗ならではの、旧車販売から各種整備の実績


ウエーバー40DCOEを3連装したG7型エンジンなど【写真7枚】


 今回撮影した貴重な65年式プリンス スカイライン2000GT-Bは、創業82周年の「藤壺自動車工業」が所有する1台。撮影場所まで運んでくれた二級整備士の藤壺 拓専務によると、「2オーナー車ですが、最初のオーナーさんが大切にされていたようで、とても状態がいいS54B-Ⅱです。純正部品の欠品もなく、エンジンも1発で始動できます」と、品質の高さはもちろん、確かな整備にも自信をうかがわせていた。


1965年式 プリンス スカイライン 2000 GT-B(S54B-2)主要諸元 
●販売期間 1963年11月~1968年7月

●全長 4255mm
●全幅 1495mm
●全高 1410mm
●ホイールベース 2590mm
●トレッド前/後 1265/1255mm
●最低地上高 155mm
●室内長 1675mm
●室内幅 1275mm
●室内高 1115mm
●車両重量 1070kg
●乗車定員 4名
●最高速度 180km/h
●登坂能力 sinθ0.502
●最小回転半径 5.25m
●エンジン型式 G7型
●エンジン種類 水冷直列6気筒SOHC
●総排気量 1988cc
●ボア×ストローク 75.0×75.0mm
●圧縮比 9.3:1
●最高出力 125ps/5600rpm
●最大トルク 17.0kg-m/4400rpm
●変速比 1速2.851/2速1.854/3速1.378/4速1.000/OD0.810/後退3.564
●最終減速比 4.444
●燃料タンク容量 50L
●ステアリング形式 リサーキュレーティングボール
●サスペンション前/後 ウイッシュボーン・コイル/半楕円リーフスプリング
●ブレーキ前/後 ディスク/ドラム
●タイヤ前後とも 5.60-13-6PR
●発売当時価格 89.5万円

初出:ノスタルジックヒーロー 2014年4月号 Vol.162(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1965年式 プリンス スカイライン 2000 GT-B(全2記事)

2014 読者が選ぶ国産旧車人気ランキング

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photo : KIYOSHI NISHINO/西野キヨシ

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