「オーバーレブで12000rpmくらい回したので、13B型もオシャカだと覚悟したんですが」|1978年式 マツダ サバンナ RX-7 Vol.3|当時モノ&チューンにこだわる「ワークス魂の継承」

前期の特徴的なリアコンビランプ。

       
【1978年式 マツダ サバンナ RX-7 Vol.3|ワークス魂の継承】

 今回撮影したSA22Cのオーナー三宅徹哉さんは、そんなレース仕様に憧れ、54歳でSA22Cを購入。ロータリーの老舗「REスギヤマ」に依頼し、ボディのレストアから、エンジンなどのセットアップまで、3年かけて製作。

 ボディ関係は、79年仕様のオーバーフェンダーにIMSAスポイラー。ERC製FRPボンネットを組み合わせ、フロントガラス以外はアクリル製に交換。しかも、アンダーコートをはく離するほど、徹底的に軽量化にこだわった。エンジンは、マツダスピード製のローターハウジングとインマニを使った13B型ペリフェラルポート仕様とし、ミッションはJSSレース用の5速クロスを組み合わせている。

「鈴鹿サーキットのバックストレートで、4速全開から5速にシフトアップしてクラッチをつなぎアクセル全開にした瞬間、タコメーターの針が消えました。てっきりクラッチがバラバラになったと思ったんですが、ミッションのインプットシャフト(4速ドライブギア)がねじ切れました。てっきり、オーバーレブで12000rpmくらい回したので、13B型もオシャカだと覚悟したんですが、点検してもらったところ、何と無傷だった。ロータリー恐るべしですね(笑)」と三宅さん。

 約10年ぶりとなるサーキット走行を楽しんでいるが、現代のクルマはすさまじく速く、フルチューンのSA22C程度では「走るパイロン」となっているとか。それでも、自分が納得し、満足のいくタイムが出るまで頑張ってみるそうだ。ちなみに、鈴鹿のベストタイムは2分39秒52。目標は35秒台!?

三宅さんに見せてもらった当時のレース車の資料写真など【写真10枚】



1978年式 マツダ サバンナ RX-7(SA22C)主要諸元
●エクステリア:1979年仕様オーバーフェンダー/イムサスポイラー/フロントスポイラー/アクリル製ウインドー(フロント以外)/ERC製FRPボンネット/アンダーコートはく離
●エンジン:マツダスピード製RE13B型(ペリフェラルポート)
●吸気系:ウエーバー48IDA改φ51mm
●排気系:ERC製タコ足&マフラー
●点火系:SA22C後期用フルトラ
●冷却系:アルミラジエーター&オイルクーラー
●駆動系:APレーシング製ツインプレートクラッチ/マツダスピード製JSSレース用5速クロスミッション、LSD(ファイナル4.111)
●足回り:エナペタル製ビルシュタイン(ショートストローク加工ノーマル形状ショックアブソーバー)、トヨシマ製レース用スプリング
●ブレーキ:(F)Dスピード製G2メタルパッド、(R)三好自動車製ブレーキシュー
●ホイール:スピードスターマークⅢ(F)13×10J、(R)13×12J
●タイヤ:クムホV700(F)215/50R13、(R)235/45R13
●インテリア:大森製追加メーター(水温+油温ツインメーター、10000rpmタコメーター)、ナニワヤ製EZバケットシート

初出:Nostalgic SPEED 2015年07月 Vol.007 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

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photo : RYOTA-RAW SHIMIZU/清水良太郎

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