世界に誇れるスポーツカーの開発をめざし、トヨタの中で新たなプロジェクトが発足|読者が選ぶ国産旧車人気ランキング2014【2位】1967年式 トヨタ 2000 GT Vol.2

ム。柔らか半世紀近く前に、日本人デザインナーによって生み出された見事なフォルム。柔らかな曲面で構成されたデザインは、唯一無二の存在感を醸し出す。曲面で構成されたデザインは、唯一無二の存在感を醸し出す。

       
【1967年式 トヨタ 2000 GT Vol.2】

2014 読者が選ぶ国産旧車人気ランキング 2位 トヨタ 2000 GT

 1964年11月、世界に誇れるスポーツカーの開発をめざして、トヨタの中で新たなプロジェクトが発足した。リーダーは河野二郎さんで、少数精鋭のメンバーが招集されてのスタートだった。実に印象的なフォルムは、野崎喩さんがデザイナーとしてまとめあげた。1965年8月に280Aという開発コードを持つ試作1号車が完成。同年10月に東京・晴海で開催された第12回東京モーターショーで、初めて「トヨタ2000GT」という名で展示、世の中に披露された。

 ロングノーズ、ショートデッキの流麗なデザインのボディを持つが、中でも目を引いたのはリトラクタブルヘッドライトだった。モーターショーの試作車はヘッドライト全体がカバーで覆われ、それがゆっくりと持ち上がる機構となっていた。ワイパーも3本のアームが備えられ、後の市販車とは仕様が違っていた。

左が7500rpmからレッドゾーンとなるタコメーターなど【写真6枚】



Vol.3に続く

1967年式 トヨタ 2000 GT(MF10) 主要諸元 Specifications
●販売期間 1967年5月~1970年10月

●全長 4175mm
●全幅 1600mm
●全高 1160mm
●ホイールベース 2330mm
●トレッド前後とも 1300mm
●最低地上高 155mm
●室内長 720mm
●室内幅 1430mm
●室内高 950mm
●車両重量 1120kg
●乗車定員 2名
●最高速度 220km/h
●登坂能力 sinθ0.567
●最小回転半径 5.0m
●エンジン型式 3M型
●エンジン種類 水冷直列6気筒DOHC
●総排気量 1988cc
●ボア×ストローク 75.0×75.0mm
●圧縮比 8.4:1
●最高出力 150ps/6600rpm
●最大トルク 18.0kg-m/5000rpm
●燃料供給装置 ソレックス40PHH×3
●変速比 1速3.143/2速1.636/3速1.179/4速1.000/5速0.844/後退3.238
●最終減速比 4.375
●燃料タンク容量 60L
●ステアリング形式 ラック&ピニオン
●サスペンション 前後ともダブルウイッシュボーン・コイル独立懸架
●ブレーキ 前後ともディスク
●タイヤ 前後とも165HR15
●発売当時価格 238万円

初出:ノスタルジックヒーロー 2014年4月号 Vol.162(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1967年式 トヨタ 2000 GT(全3記事)

2014 読者が選ぶ国産旧車人気ランキング

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photo : ISAO YATSUI/谷井 功

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