ジウジアーロが手掛けた美麗なクーペ|読者が選ぶ国産旧車人気ランキング2014 【海外デザイナー車部門 1位】|1972年式 いすゞ117クーペ Vol.1

ジウジアーロデザインを忠実に再現した唯一無二のモデルが117クーペ。

       
【1972年式 いすゞ 117クーペ Vol.1】

読者が選ぶ国産旧車人気ランキング 2014 海外デザイナー車部門 1位

 イタリアには古くからカロッツェリアと呼ばれる自動車工房が存在する。工房と言っても、デザインを専門にするところからボディの製造を行うところまで大小さまざまで、自動車だけでなく鉄道や船舶から時計や靴、果ては歯ブラシにまで分野はおよぶ。イタリア最大のカロッツェリアはフェラーリのボディを担当するピニンファリーナ。このほかベルトーネやイタルデザイン、カロッツェリア・ギアが有名だ。このようなバックボーンがあるからこそ、イタリアのインダストリアルデザインが世界で認められているのだ。

 そんなイタリアのデザイン界でマエストロと呼ばれるのが、ジョルジエット・ジウジアーロ。1938年にイタリアで生まれたジウジアーロは、17歳(55年)でフィアットのデザイン部門に入社し、22歳(59年)でベルトーネのチーフデザイナーに、28歳(65年)でギアに移籍し、30歳(68年)でイタルデザインを設立した。氏が手掛けたクルマは数多く、BMW3200CSやマセラティ・ギブリ、VWゴルフ(初代)など多岐に及んでいる。また、日本車にも関係が深く、ベルトーネ時代には初代のマツダ・ルーチェを、イタルデザインでは2代目のいすゞ・ジェミニやピアッツァ、スズキの初代フロンテクーペ、トヨタの初代パブリカ・スターレットなどもジウジアーロの作品だ。


車体の中央にレイアウトされた前席など【写真6枚】




Vol.2に続く

1972年式 いすゞ 117クーペ(PA90)主要諸元
●販売期間 1968年12月~1981年4月

●全長 4280mm
●全幅 1600mm
●全高 1320mm
●ホイールベース 2500mm
●トレッド前/後 1325/1310mm
●最低地上高 180mm
●車両重量 1090kg
●乗車定員 4名
●最高速度 190km/h
●登坂能力tanθ 0.51
●最小回転半径 5.2m
●エンジン型式 G161型
●エンジン種類 水冷直列4気筒DOHC
●総排気量 1584cc
●ボア×ストローク 82.0×75.0mm
●圧縮比 10.3:1
●最高出力 120ps/6400rpm
●最大トルク 14.5kg-m/5000rpm
●変速比 1速3.467/2速1.989/3速1.356/4速1.000/後退3.592
●最終減速比 4.100
●燃料タンク容量 58L
●ステアリング形式 ボールスクリュー式
●サスペンション前/後 ダブルウイッシュボーン/半楕円形スプリング(トルクロッド付き)
●ブレーキ前/後 ディスク/リーディング&トレーリング
●タイヤ前後とも 6.45H-14 4PR
●発売当時価格 172万円

初出:ノスタルジックヒーロー 2014年4月号 Vol.162(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1972年式 いすゞ 117クーペ(全2記事)

2014 読者が選ぶ国産旧車人気ランキング

text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : MOTOSUKE FUJII(SALUTE)/藤井元輔(サルーテ)

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