憧れを具現化したオープンカー|読者が選ぶ国産旧車人気ランキング2014 【オープンカー部門 2位】|1967年式 ダットサン フェアレディ2000 Vol.2

レースで実力が立証されたオープンスタイルのスポーツカー。

       
【1967年式 ダットサン フェアレディ2000 Vol.2】

読者が選ぶ国産旧車人気ランキング 2014 オープンカー部門 2位

 1965年5月にはフェアレディ1600(SP311)を発売。エンジンはG型から水冷直列4気筒OHV、1595ccのR型へと変更され、国内レースでも活躍するポテンシャルをみせた。

 そして1967年3月、国産車ではじめて最高速度200km/hオーバーをカタログ上でうたったフェアレディ2000(SR311)が登場する。エンジンは水冷直列4気筒SOHC、1982ccのU20型となり、φ44mmのソレックスツインキャブレターを採用。最高出力145ps、最大トルク18.0kg‐mを発生。5速MTを搭載して登場した。

 当初ウインドースクリーンは低いタイプだったが、北米の安全基準に合わせてハイウインドー化。そのため67年3〜10月までに販売された車両のみがローウインドーと呼ばれることになる。

 フェアレディ2000はフェアレディ1600同様にレースで活躍。1967、1968両年の日本グランプリGTクラスの1〜3位独占をはじめ、数々の国内レースで勝利。1968年の第37回モンテカルロラリーでは、FR車ながら総合8位、クラス3位の成績をおさめた。




 レースで実力が立証されたオープンスタイルのスポーツカーという若者の憧れを具現化したクルマ。それがSP/SRフェアレディなのである。


憧れていたローウインドー、思い出の赤にオールペン




OWNER’S VOICE/金谷公夫さん(埼玉県)

 スーパーカー世代であるオーナーの金谷公夫さんにとって、クルマと言えば赤いボディのスポーツカー。SR311フェアレディも赤いボディの個体を探していたのだが、ただでさえ数の少ないローウインドーにそこまでは求められず、シルバーを購入した。

 そして約10年前、フルレストの機会に満を持してボディを赤色へとオールペイント。しかも純正の赤ではなく、スーパーカーブーム時のイタリア車のような明るい赤を希望。それがかなって美しく輝く赤いオープンスポーツカーを手に入れることになった。

 その後も当時のパーツを集めながらモディファイを施し、愛車生活を満喫。購入から17年たっても、SR311に対する愛情は少しも変わらないという。

7つのメーターが並ぶコクピットなど【写真11枚】


1967年式 ダットサン フェアレディ2000(SR311)主要諸元
●販売期間 1965年5月〜1969年11月

●全長 3910mm
●全幅 1495mm
●全高 1315mm
●ホイールベース 2280mm
●トレッド前/後 1275/1200mm
●最低地上高 145mm
●室内長 1480mm
●室内幅 1275mm
●室内高 1020mm
●車両重量 930kg
●乗車定員 2名
●最高速度 205km/h
●登坂能力sinθ 0.571
●最小回転半径 4.9m
●エンジン型式 U20型
●エンジン種類 水冷直列4気筒SOHC
●総排気量 1982cc
●ボア×ストローク 87.2×83.0mm
●圧縮比 9.5:1
●最高出力 145ps/6000rpm
●最大トルク 18.0kg-m/4800rpm
●変速比 1速2.957/2速1.858/3速1.311/4速1.000/5速0.852/後退2.922
●最終減速比 3.889
●燃料タンク容量 43L
●ステアリング形式 カム&レバー
●サスペンション前/後 ダブルウイッシュボーン・コイル独立懸架/リジッド・リーフ
●ブレーキ前/後 ディスク/リーディングトレーリング
●タイヤ前後とも 5.60-14-4PR
●発売当時価格 86万円

初出:ノスタルジックヒーロー 2014年4月号 Vol.162(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1967年式 ダットサン フェアレディ2000(全2記事)

2014 読者が選ぶ国産旧車人気ランキング

photo : RYOTA SATO/佐藤 亮太

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