「いい加減な人に売ってほしくない」前オーナーの思いを受け、面接へ|1990年式 日産 グロリア 4ドアハードトップ V20ツインカムターボ グランツーリスモSV  Vol.2|オーバー200馬力の衝撃

ハードトップといえばこの開放感。オーナーの小林さんも「やっぱりこれですよね」。

       
【1990年式 日産 グロリア 4ドアハードトップ V20ツインカムターボ グランツーリスモSV  Vol.2】

 Y31に新設定され最大のトピックとなったのが、グランツーリスモシリーズ。

 専用のエアロタイプフロントバンパーやカラードマッドガードを装備し、従来の高級車然としたイメージから、スポーティーな外観にチェンジ。

 グランツーリスモ系の最上級グレードである「グランツーリスモSV」には、185psを発揮する2L V6ツインカムターボのVG20DET型を搭載。それに伴い足回りも専用のスポーティーサスペンションがおごられ、下手なスポーツカーをもしのぐ走りを手に入れたのである。そして、若年層のユーザーはもとより、スポーツ志向を好む中高年層にも支持され、一躍大ヒットモデルになったのだ。

OWNER’S VOICE/小林新吾さん

念願のY31は販売店の面接をくぐり抜けて購入





 子供の頃からY31は憧れのクルマだったという小林新吾さん。「程度の良い車両に巡り会えたら乗ってみたいな」と常々思っていたところ、1年半ほど前に発見した。「新車1オーナーの整備記録簿付き、ディーラー整備、屋根保管で、『極上車』とはまさにこのことだなと思いました」と、実車を見たときの感想を語る。そんなクルマだけに、即購入を決意したそうだ。

 しかし、購入には金額ではない高いハードルが待っていた。「面接があったんです。前オーナーさんがとても大事にしていたので、『いい加減な人に売ってほしくない』と言っていたそうで……」と、その意味を教えてくれた。そして、Y31に対する憧れと熱い思いは伝わって、購入に至ったそうだ。「そのときに乗って行ったクルマがノーマルで状態がよかったから、『この人なら大事にしてくれそう』と思ってくれたみたいです」と経緯を語る。購入直後にゴム類などの消耗品を交換したおかげで、故障は未経験だそうだ。

小林さんはホビーメーカーのトミーテックで働く。大人向けチョロQ「チョロQ zero」のY31は小林さんが企画したものだ。

Vol.3に続く

グランツーリスモSV専用装備のスポーティーな本革3本スポークステアリングなど【写真7枚】

1990年式 日産 グロリア 4ドアハードトップ V20ツインカムターボ グランツーリスモSV (Y31)主要諸元
全長×全幅×全高(mm) 4690×1695×1400
ホイールベース(mm)  2735
トレッド前/後(mm)  1440/1455
車両重量(kg)  1540
エンジン型式  VG20DET型
エンジン種類 V型6気筒DOHCターボ
総排気量(cc) 1998
ボア×ストローク(mm) 78.0×69.7
圧縮比 8.5:1
最高出力(ps/rpm) 210/6800
最大トルク(kg-m/rpm) 27.0/3600
変速比 1速3.857/2速2.140/3速1.384/4速1.000/5速/0.694/後退3.146
最終減速比 3.900
ステアリング ラック&ピニオン式
サスペンション前/後 ストラット/セミトレーリングアーム
ブレーキ前/後 ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤ 205/65R15(前後とも)
発売当時価格 320.0万円

初出:ハチマルヒーロー vol.20 2013年02月号(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1990年式 日産 グロリア 4ドアハードトップ V20ツインカムターボ グランツーリスモSV (全3記事)

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photo : AKIO HIRANO/平野 陽 text : Rino Creative/リノクリエイティブ

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