ロータリー20周年記念で登場した2シーターのフルオープン|1987年式 マツダ サバンナRX-7 カブリオレ Vol.2

昭和のモデルとは思えないほど、今見ても美しいフォルム。撮影車両は前期だが、後期ではテールランプが丸形2連となる。

       
【1987年式 マツダ サバンナRX-7 カブリオレ Vol.2】

 FCにはクーペのほかにもうひとつのボディバリエーションが存在した。それが87年8月にリリースされたカブリオレである。

 ロータリーエンジンの発売20周年を記念してリリースされたカブリオレは、電動ソフトトップに“SMC”と呼ばれる樹脂成形ルーフパネルを組み合わせ、フルオープンとクローズドのほか、ルーフレスのタルガトップという3種のルーフ形状が可能な3ウェイトップを採用。FCに新たな価値をプラスしたのだった。そして、このカブリオレでのオープンカー造りのノウハウが、後に発売されたユーノス・ロードスターにも生かされているのだ。

 なおFCは、89年にマイナーチェンジを受け、最高出力が205psにパワーアップ。さらに内外装もリファインされ、いっそう魅力を増した。ちなみにFCの生産終了後、つまりFDに移行後もカブリオレのみ生産が継続され、92年8月にはカブリオレのファイナルバージョンが限定150台でリリースされたのである。

今回紹介するカブリオレは、レーシングビートの「カリフォルニア・ロードスター」のレプリカとして造られた個体だ。

 このカブリオレは、オーナーの強いこだわりによって造り上げられた“日本唯一”といわれる貴重なレプリカ。そして極上のコンディションを保持する、数少ない1台なのである。

ロードスターにも採用された、シート後部に設置されるエアロボードなどの詳細【写真6枚】

1987年式 マツダ サバンナRX-7 カブリオレ Vol.3へ続く

マツダ サバンナRX-7カブリオレ(FC3C)主要諸元
全長×全幅×全高(mm) 4310×1690×1270
ホイールベース(mm) 2430
トレッド前/後(mm) 1470/1475
車両重量(kg) 1360
エンジン型式 13B型インタークーラー付ターボ
エンジン種類 水冷直列2ローター
総排気量(cc) 654cc×2
圧縮比 8.5:1
最高出力(ps/rpm) 185/6500
最大トルク(kg-m/rpm) 25.0/3500
変速比 1速3.483/2速2.015/3速1.391/
4速1.000/5速0.806/後退3.288
最終減速比 4.100
燃料タンク(L) 70
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション 前ストラット/後マルチリンク(セミトレーリング)
ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも)
タイヤ 205/60R15(前後とも)
発売当時価格 380.2万円

掲載:ハチマルヒーロー vol.17 2012年5月号(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

text: TEXT : Rino Creative/リノクリエイティブ photo:MOTOSUKE FUJII/藤井元輔

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