オールドクラウンをよみがえらせるために大手術! 前14系、後ろ11系を合体|1969年式 トヨペット クラウンバン Vol.2

年々パーツの確保は難しくなり、日常使用に耐えうる個体が減っているオールドクラウンをよみがえらせるために、大手術を敢行。

       
納車から2ヶ月でエンジンブロー。

普通なら心が折れてしまいそうな話だが、それをきかっけにエンジンスワップを敢行したオーナーがいる。
それが今回紹介するオールドクラウンの持ち主、海野清さんだ。

 エンジンブローした直後、海野さんは3S-GE型へのスワップを考えていたが、オイルパンの形状的に搭載が難しい。

そこでショップと相談した結果ドナーエンジンは1G-FE型に決定した。車格的にマッチする6気筒であることと、5ナンバー枠に収まる排気量が選定の決め手となった。同じトヨタ系の6気筒だと、JZ系のエンジンがスワップドナーとしてはポピュラーだが、5ナンバー枠から出てしまうので候補から除外された。

 またエンジンスワップと同時に、足回りの大がかりなモディファイも敢行。

エンジン同様、高年式トヨタ車から丸ごと移植するかたちで、前後の足回りを刷新した。フロントは14系クラウンの物を丸ごと流用。しかも大体のパーツがボルトオンで付くとのことで、フロントの足回りは難なくアップデートされた。

しかしそれに対し、リアの足回りは大がかりな作業へと突入。ドナーとなったのは11系のクラウンで、なんとリアのフレームごとクラウンバンに接合。車体後部のフレームを丸ごと11系クラウンの物に置き換えることで、リーフサスから11系の4リンクサスへと進化した。

同じペリメーターフレーム構造を持つとはいえ、これは位置合わせを含めてかなり大変な作業となり、11系フレームのスプリングの台座を逃がすために、荷室のフロアはわずかにかさ上げされている。


昔から高級車として伸びやかなデザインを与えられたクラウンは、旧車となった今でも高い人気を誇る車種のひとつだ。


搭載された1G-FE型は「BEAMS」と呼ばれるVVT-i付き仕様。ヘッドカバーにはペイントを施した。


ブレーキマスターシリンダー&マスターバックは90系マークIIの物を流用。


ブレーキは13系クラウンから移植し、4輪ディスク化している。


グローブボックスの中にはヘッドユニットを設置。LED付きミラーでデコレーションしている。


吊り下げ式のクーラーを装備しており、エンジンスワップ後もそのまま使うことができる。

掲載:Nostalgic SPEED vol.004 2014年 07月号(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

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text:Nostalgic Hero/編集部 photo:Hirano Akio/平野 陽

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