30万台近く生産されたサバンナGT。だがその多くは海外向けだった|1976年式 マツダ サバンナ GT Vol.2

前期型の長方形グリルに対し、後期型はホームベース型となり、チンスポイラーも標準装備する。

       
マツダ RX-3がハコスカGT‐Rに完全勝利したことで、国内でもロータリー人気が沸騰。

メーカーには、RX‐3の国内販売を望むファンの声が殺到していた。その声に応え、72年9月に発売されたマツダ サバンナ RX‐3は、米国で発売されたものと同じ12A型エンジンに5速マニュアルミッションを搭載。そして、国内向けにサバンナGTという名が与えられた。

 軽量コンパクトなボディに、1クラス上のカペラ用エンジンを搭載したサバンナGTはツーリングカーレースの王者に君臨。しかし、当時、サバンナGTという名前は定着せず、輸出向けのRX‐3と多くの人が呼称した。

 サバンナGTは、30万台近く生産されたが、大部分は海外向けであり、国内販売された車体もハードな改造を施されたものが多く、現在までノーマルのまま残った車体はわずかであった。


Cピラーとリアウインドーの間を埋めるガーニッシュが特徴的。



メーターは前期型の角形から丸形に変更され、よりレーシーな雰囲気に。評判の悪かった8トラックのデッキも廃止され、標準的なラジオデッキとなった。



総走行距離は4万4000km。当時のカタログには「レッドゾーンを避けた余裕あるドライブを」と逆にあおるような文章が掲載。



昭和51年度排ガス規制適合の12A型エンジン。最高出力は前期型の120psに対し、規制適応後ながら125psに。



後期型を示すS124がプレートに記載。


掲載:ノスタルジックヒーロー 2012年6月号 Vol.151(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

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text:Nostalgic Hero/編集部 photo:Makoto Inoue/井上 誠

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