SUPER GT最終戦! 欧州勢が表彰台を独占‼|2023 AUTOBACS SUPER GT Round8 MOTEGI GT 300km RACE GRAND FINAL

MOTOR THINGS 2023/11/28

11月4・5日、栃木県の「モビリティリゾートもてぎ」にてSUPER GT第8戦『 MOTEGI GT300km Race GRAND FINAL』が開催された。今戦は全8戦が展開されるSUPER GT 2023年シーズンの最終戦となり、年間チャンピオンが決定する週末だ。GT300クラスのシリーズランキングは国内勢が上位を占めており、欧州勢はチャンピオンの可能性は無くなったが、最上位が4番手の7号車Studie BMW M4となっている。
4日の午後から行われた公式予選は気温23度、路面29度の晴天で迎えた。Q1グループAでは最終盤で65号車LEON AMGがトップタイムを記録するも、0.2秒差で88号車JLOC ランボルギーニが最速ラップを更新し前述の2台がQ2進出を決める。グループBではエントリーした欧州勢の全車「7号車BMW、6号車DOBOT Audi R8 LMS、87号車Bamboo Airways ランボルギーニ、4号車GOODSMILE 初音ミク AMG」がQ2進出を決めた。Q2では午前の練習走行から快調な走りをみせていた88号車ランボルギーニが2番手タイムをマーク。3番手には65号車 AMGが続いた。
迎えた5日の決勝日、午前中は晴天に恵まれた茂木。スタート直前までは太陽がグリッドを照らすが、北側上空には不穏な灰色の雲が広がる中、63周300Kmのレースがスタートした。4周目にホームストレート上で雨粒が観測されると、9周目には雨脚が強まる。しかし降雨はホームストレート上のみだったため、全車ドライタイヤでの走行を続ける。16周目、2番手を走行していた88号車ランボルギーニが、1番手を走行していた2号車GR86 GTを一気に畳み掛け、3コーナーで勢いよくイン側に飛び込むとオーバーテイクに成功しクラストップで周回を重ねる。24周目にピットインした88号車はリア2本のみのタイヤ交換を行い、ピットワークの大幅な時間短縮に成功。実質トップでコースに復帰すると、引き続きレースを牽引していく。41周目に全車ピットインを終えると、1番手に88号車ランボルギーニ、2番手に65号車AMG、3番手に2号車GR86 GTが続く。51周目には11番手スタートだった6号車アウディが5番手まで順位をあげる。
するとレースも最終盤に差し掛かった55周目に再びコース上に雨粒が。雨脚が強まるのを見越して、3番手を走行する2号車GR86 GTを含めた数台がレインタイヤへの交換を選択し、ギャンブルに出る。ここでドライタイヤで走行を続ける6号車アウディが3番手に浮上。滑るコース上にドライタイヤで耐えるチームと、レインタイヤに履き替えて追い上げを狙うチームに二極化するも、その後雨脚は強まることなくレインタイヤを装着したチームは作戦が裏目に出る展開となった。
最終盤まで天候に翻弄されることとなった最終戦は88号車ランボルギーニがウラカンEVO2での初優勝を飾り、65号車AMGが2位、6号車アウディが3位でレースを終え、欧州勢が表彰台を独占することとなった。
GT300クラスシリーズランキングは52号車トヨタスープラがチャンピオンを獲得。ランキング4位に7号車BMW、5位に88号車ランボルギーニ、6位に65号車AMGがつき、SUPER GT 2023シリーズの幕が閉じた。


参戦6年目の小暮・元嶋コンビが念願の初優勝を飾った。


ウラカンEVO2導入1年目ながら見事優勝を果たした88号車。


開幕戦ぶりの表彰台となった65号車。予選3番手から順位を上げ2位で最終戦を終えた。


躍動の1年だった6号車。シーズン3度目の表彰台獲得となった。


シリーズランキング14位でシーズンを終えた4号車。来季の復活劇を期待したい。


予選は11番手と入賞圏にいた87号車だったが、レース序盤にエンジントラブルが発生。戦線離脱となってしまった。




ポイントランキングでは欧州勢最高位で終えた7号車。


一時は10番手まで順位をあげるなどポテンシャルをみせた9号車だったが、歯車が噛み合わず。19位でレースを終えた。


写真=南 博幸 Minami Hiroyuki 文=鈴木華子 Suzuki Kako