SUPER GTは終盤戦!欧州勢は我慢のレースに。|2023 AUTOBACS SUPER GT Round7 AUTOPOLIS GT 450km RACE

MOTOR THINGS 2023/10/26

10月14・15日、大分県のオートポリスにてSUPER GT第7戦『AUTOPOLIS GT 450km RACE』が開催された。阿蘇山の北方、大分県と熊本県の県境に位置するオートポリスは九州唯一のSUPER GT開催地であり、国内有数の規模を誇る全長4,674mのコースを有するサーキットだ。そして今戦はオートポリスでは初開催となる、シーズン5度目の450kmのロングレースが展開された。

 標高800mに位置することもあり、天気が変わりやすいことでも有名なオートポリス。曇り空の中、なんとかドライコンディションで迎えた予選日。Q1グループAでは、65号車LEON AMG、4号車GOODSMILE 初音ミク AMGが3、4番手につけ、メルセデス勢が好調な走りを見せる。6番手には88号車JLOC ランボルギーニが入り、Q2進出。グループBでは、オートポリス初走行のスペングラーがドライブする7号車Studie BMW M4がセクター1で最速タイムをマーク。ブリヂストンタイヤを使用する国内勢が圧倒的速さを見せる中、4番手に7号車BMW、5番手に87号車Bamboo Airways ランボルギーニが続きQ2へ駒を進めた。Q2では4号車AMGが5番手、88号車ランボルギーニが6番手、65号車AMGが7番手、87号車ランボルギーニが10番手と多数の欧州勢が入賞圏内へ食い込むも、トップ4を国内勢が独占する結果となった。

 気温は低いものの爽やかな秋晴れの中で迎えた15日の決勝、450kmのロングレースということもあってかクリーンにレースがスタート。5周目に一部の車両が給油のみのピットインの戦略に出ると一気にレース展開が加速する。14周目には18号車NSXと96号車レクサスRC Fが1コーナーで接触し、フルコースイエロー(FCY)が導入される。更にその後も2度のFCYが導入され、レース折り返しを迎えた時には計3回のFCYが導入される異例の展開となった。また、オートポリスはピックアップの影響が大きく出てしまうことでも知られており、コース上に散乱したタイヤカスが走行中のタイヤに付着することで、タイヤ本来のパフォーマンスの維持に各車が苦しむこととなった。

 予選に続き国内勢が上位独占状態でチェッカーとなり、欧州勢では4号車AMGが6番手、88号車ランボルギーニが7番手、7号車BMWが8番手でレースを終え、こちらも予選に続き安定的な走りを見せた3台が入賞となった。

 全8戦で展開されてきた今季のSUPER GTも、いよいよ11月4・5日に開催されるモビリティリゾートもてぎにてついに最終戦を迎える。

amg
予選、決勝共に欧州勢最高位を獲得した4号車だったが、なかなか歯車が噛み合わないレースとなり、惜しくも表彰台には届かず。

88
88号車をドライブする福岡出身の元嶋としては地元でのレース開催となった今戦。今回もコンスタントにポイントを獲得。

bmw
厳しいレースの中、予選から3ポジションアップの8番手でレースを終えた7号車。60kgのサクセスウエイトを背負いながらも入賞を果たした。


9

メカニカルトラブルに見舞われ、レース権を失ってしまった9号車。最終戦で挽回なるか。

amg
amg
今回ノーポイントでレースを終えたことで、チャンピオンシップ権を失ってしまった65号車。ノーウエイトで展開される最終戦で、AMG復活劇なるか。

null
無事Q2進出を果たし、入賞圏内でのスタートだったものの厳しいレース展開となってしまった87号車。

audi
安定した走りを見せていた6号車だったが、レース中盤に他車との接触でペナルティを受け大きく順位を落としてしまった。

写真=南 博幸 Minami Hiroyuki 文=鈴木華子 Suzuki Kako