魔物が潜む菅生。レース後にも波乱が……|2023 AUTOBACS SUPER GT Round6 SUGO GT 300km RACE

MOTOR THINGS 2023/10/03

9月16、17日に宮城県のスポーツランドSUGOにてSUPER GT第6戦「SUGO GT 300km RACE」が開催された。コース幅やランオフエリアが狭いことに加え、アップダウンの激しいレイアウトが特徴的であることから、毎年数々の波乱の展開を生み出し「魔物が棲む」と言われているサーキットだ。
 朝から曇り空だった菅生は度々にわか雨に見舞われ、路面コンディションの定まらない中、午後の予選を迎えた。予選Q1グループAでは、全車レインタイヤでの出走となった。各車が周回を重ねるにつれ、路面が乾いていくという変化の激しいコンディションの中だったが、65号車LEON AMG、87号車Bamboo Airways ランボルギーニ、100kgのサクセスウェイトを積む7号車Team Studie BMW M4が無事Q1を突破。レインタイヤ勢とドライタイヤ勢に分かれたQ1グループBでは、徐々に太陽が顔を出し始めタイヤ選択が鍵を握る展開に。レインタイヤでスタートした4号車GOODSMILE 初音ミク AMG、88号車JLOC ランボルギーニだったが、僅か1周でピットインしドライタイヤへ交換。完全にドライタイヤ勢が優勢となったセッション終盤に4号車AMGが5番手へ滑り込み、Q2進出を果たす。GT500の予選を挟み、セッションスタート前にウェット宣言解除となったQ2ではダンロップタイヤを履く国内勢が圧倒的速さを見せる。欧州勢では7番手についた6号車Team LeMans Audi R8 LMSが最上位となり、10番手に4号車AMG、11番手に87号車ランボルギーニが続いた。
 17日、気温28度、路面温度33度の曇り空の中、全84周の決勝レースがスタートした。
 開幕戦である岡山ぶりの300kmレースということもあってか、スタート直後から激しいバトルが展開される。各車が激しい攻防を見せる中、6号車アウディが5周目までに2ポジションアップに成功。
 クリーンなレースが展開されていたが、開始10周目から国内勢に接触やアクシデントが発生。徐々にレース展開に暗雲が立ち込める。レース中盤を迎えた30周目、300クラスがドライバー交代のため続々とピットイン。39周目にはホームストレート上でGT500クラスの100号車NSXと56号車GT-Rが交錯する大きなクラッシュが発生。赤旗が掲示され、レースは一時中断となった。この時点でピット消化をしていなかった87号車ランボルギーニを含めた数台が、隊列調整のため、最後尾につく形となり一線を退く展開となってしまった。
 レース再開後、54周目にGT300クラス全車のピットインが完了すると、6号車アウディが国内勢を6番手から猛追。2ポジションアップに成功し4番手でチェッカーを受けた。
 しかし、レース後の車検にてトップチェッカーを受けた車両にレース後の車検で違反が判明し失格となる。この結果により、チェッカーを受けた全車が1ポジションアップとなり6号車アウディが3番手、5番手に4号車AMG、6番手に65号車AMGの正式結果にてレースを終えた。
 次戦は10月14、15日に九州のオートポリスで開催される。

 

audi
前回鈴鹿ではレース序盤のアクシデントに泣いたものの、菅生では見事表彰台へカムバック‼

 

amg
上位勢に食い込むものの、なかなか表彰台に届かない4号車AMG。残り2戦で戴冠なるか?

 

amg
予選14番手から見事ジャンプアップに成功。見事6位入賞‼

 
amg
ランボ
ランボ
studie
ランボルギーニ

写真=南 博幸 Minami Hiroyuki 文=鈴木華子 Suzuki Kako