【超絶エンジンカスタムも見逃せない!!】フェアレディZ(Z33)をパツパツにロワードさせた本場仕込みのスタンスマシン!

こだわりのパイプフレームが圧巻な本場US仕込みのスタンスマシン・Z33フェアレディZ

       
USカルチャーを頭に叩き込みコツコツとカタチにした姿で名だたるイベントのアワードを総ナメ!

【画像10枚】こだわりにこだわり抜いたパイプフレーム、USのカスタムシーンに自然に溶け込む超絶エンジンカスタムなど、数々のアワードを奪取したフェアレディZの全貌はココを見よ!!

装着パーツの稀少性、複雑かつ高度なボディワークなど、カスタマイズドカーのスゴさを判断する基準はさまざまだが、そんな視覚的な印象だけでは見極めることができない底力を秘めているのがこのZ33。

このクルマの完成度を支えるバックボーンとなっているのは、どこまでも純粋かつリアルなUSカルチャーへの探究心だ。

事故でツブしたクーペボディのZ33に代わり、ロードスターを手に入れたのは数年前のこと。
現在ほどSNSが発達していない時代で、当時からUS的シャコタンを意識したモディファイにこだわり、雑誌やネットを通じ、現地のナマの情報を貪欲にかき集めていたという。

そこで目に止まったのがLow ’N slowというカークラブだった。
「当時、僕らのまわりでカスタムといえばVIPが全盛。そんな中、クーペをパツパツにロワードさせた彼らの手法はマジで衝撃的でした。これこそ、自分が求めていたスタイルだ! って」

理想とするスタイルを見つけたのであれば、あとはそれっぽく仕上げればイイじゃないか、という声もあるが、彼が取った行動はアメリカに渡り、Low ’N slowのリーダー、MILT氏に直接会いに行くことだった。
すなわち、お手本にさせてもらう以上は筋を通したい。
単なる模倣ではなく、リスペクトの心を持っていることを直接、本人に伝えたかったというのだ。

「“OK、いつでもおいで”って、メールでの返事は割とすぐにもらえたんです。でもそれは日本で言う“いつか飲み行こう”的な社交辞令レベル。だからこっちも意地になってアメリカに飛んで(笑)。うろうろ迷いながらもメールで聞いた住所までレンタカーを走らせて、たぶんこの辺か? という場所の風景を写メって送ったんです。“来たゼ”っていう意味で。向こうの反応ですか? “マジで来たのか!?”って驚いてました(笑)」

そんな、ほぼアポなしに近い状態ながら、日本から飛び込んで来たひとりのカスタムフリークをMILT氏はあたたかく迎え入れ、クラブ仲間を集めてホームパーティが開かれることに。

そこで正式にLow ’N slowのメンバーとして認められたオーナーは、帰国後、気持ちも新たに自分流のZ作りをリスタート。

それからさらに数年が経過。
納得のフィニッシュに達するまでの道のりは決して平坦ではなかったが、積み重ねて来た苦労や努力は、日本の名だたる有名カスタムカーイベントで次々とアワードを獲得することとなった。



>>ナルディのステアリングのほか、ピラーやアウターバッフル周辺のパネルをベージュのスエード張りにした以外は、基本シンプル路線に徹したインテリア。スピーカーはボストンProをセットしている。


>>ワイヤータック&シェイブドを進めていくにつれ、どうしても目障りだった樹脂カバーのリーンホースメントを撤去させるために考案されたのが鋼管サブフレーム。バンパーを取り付ければ見えなくなる部分だが、メイクアップヒローズの技術で見事な仕上がりに!


>>フェンダーはフロント40mm、リア60mmワイド化されているが、ラインの流れそのものは純正をキープ。アーチも前後それぞれ15〜20mm程度引き上げられている。


>>ワイドフェンダーに収まるのは、フルポリッシュ仕上げのVIPモジュラーVXS110。リア側には12.5Jサイズのディープなリムをチョイス。やり過ぎてないキャンバー角もグッド!


>>ノーマルポン付けパーツは、USテール&ウインカー程度というフルカスタム状態ながら、ゴテゴテ感は皆無。国内目線では思い切ったオールペンともいえるピーコックブルーのボディカラーも完璧なディテールメイクにより違和感ゼロ! まさにスキなしのフォルムとなっている。


>>シェイブドベイにサクッと収まったワイヤータック仕様のVQユニット。機会があれば、ぜひノーマルZ33のエンジンルームと見比べてほしいぐらいの美麗なルックスだ。


>>コスワースのサージタンクに加え、HKSのGTスーパーチャージャーを搭載するなど、パフォーマンス面の強化も抜かりナシ。


>>エンジンをはじめ、補器類はスペクトラクロームでペイント。ちなみに、ワイヤータック化を徹底すべく、エアコンは潔く撤去されている。


>>ワンオフのタペットカバーに刻まれた「Fitment Kings」は、あらゆるフィッティングが最高! という称号だ。


>>足回りは前後ともTディメンドの80kg/mmスペック。当然、見たまんま(笑)の車高で爆走可能だ。リアサスペンションは純正だとコイル、ダンパーが別体式だが、限界域のロワードを極めるために、ワンオフのコイルオーバー式に変更されている。

【画像10枚】こだわりにこだわり抜いたパイプフレーム、USのカスタムシーンに自然に溶け込む超絶エンジンカスタムなど、数々のアワードを奪取したフェアレディZの全貌はココを見よ!!


『カスタムCAR』2018年10月号掲載
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
BASE CAR:フェアレディZ(Z33)/2002年型
SOURCE:メイクアップヒローズ、スペクトラクローム、原タイヤ工業所、OZAWA REPORT

PHOTO/内藤正美 TEXT/高橋陽介

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