【まるでトリックアート!?】カスタムペイントと木材で作り上げたキャリイベースのキッチンカー☆

カスタムペイントと木材で作り上げたキャリイ

       
“なり木り”レベルMEGA MAX!!
ペイントワークが冴えるわたるキッチン軽

【画像9枚】見事なウッディペイント&エイジング、独創的なアルミ複合板を駆使したエクステリアメイクの全貌はソッコーでチェック!!

ウッディメイクがインパクト大なオリジナルのハンバーガーを移動販売するために製作されたキャリイ。

学生時代から飲食業を営むオーナーが“もっと自分の料理を多くの人に味わって欲しい”と思い立ち、移動販売車の製作を決意して完成したのがこのクルマ。

ほどよくエイジングされたウッド処理がい~味出してる外装がまずは見どころだ。
オーナーが実店舗でも志向する西海岸風テイストを注ぎ込んだデザインで、ひと目見たら忘れないクルマ。
しかし、実はこの外装、木造りではなく、アルミ複合板(アルポリ)にウッド調のペイントを施したフェイクってんだからオドロキ!
遠目に見ると完全にウッドと見間違うほどの完成度なのには驚く。

荷台に載っけたシェル部分は、角パイプを使って骨格を作り、裏側からアルミ複合板を貼り付ける手法で軽量化を実現。
そして、角パイプのフレームを隠すために、表面側にアルポリを使ってカバーしたところがちょうど柱のように見える部分。
エアブラシでウッドの濃淡を、さらにハケを使って細かな木目を再現するワザを投入した。
ボディにもエイジングペイントを施すなど、適度なヤレ感を全身で表現している。

一方の内装全面にもエイジング処理が施され、レトロテイストを完成させている。
インテリアは木目調の防炎クロスをベースに用い、上からエイジング塗装を施す手の込んだ処理を実施。
さらにキャビネットなどにはウッドを使っているが、こちらもしっかりとエイジング処理が施され、インテリアのイメージを統一している。

オシャレなキッチンカーや店舗内装などを得意とする職人ならではの、アイデアと技術力を結集した注目度満点のキッチンカーだ。



>>リアバンパーは元々はなかったのだが、バランスを考えて新設。クラシカルなキャビンに合わせ、武骨な角パイプ×2のデザインを採用。造形は得意のアルポリを使った処理としている。


>>グリルやバンパー開口部など、各所ブラックアウトすることで、エクステリアにまとまり感が生まれている。


>>外装のウッドに見える部分はすべてアルミ複合材(アルポリ)に対して、エアブラシ+ハケを使ってヤレ感満載の木目調塗装を施している。出っ張っている柱状の部分は中にフレームとなる鉄の角パイプが通っていて、その上からコの字型に曲げたアルポリ板を被せてシェルの骨格を成型。本物の木よりもかなり軽量なシェルなのがポイントだ。


>>ボディはオーナーのショップのイメージカラーであるイエローでラッピング。その上からエイジング処理を施している。よりリアルなヤレを演出すべく、ボディを凹ませるなど、かなり手荒な処理を施しており、仕上がりはお見事!!


>>リアホイールまわりにはスカートを新設し、ボディ同色のイエローでペイント処理。純正のペラペラのフェンダーとは違い、サイドビューの存在感を出すのに一役買っている。ホイールにはアルポリを円形に切り出し+貼り付けてビードロック風に仕上げた。


>>内壁は角パイプの内側から張り付けたアルポリの上に木目調のクロスを張り、その上からウッドペイントとエイジングペイントを施すことで、ウッド感を引き出すとともにヴィンテージ感を演出する。


>>キャビネットやシンク周りは木で製作したのち、エイジング処理して内装の質感を統一。オーナーが営むバルと同様のスタイルで仕上げた。開口部分には焼き台を設置し、車両前方にシンクを置く機能的なレイアウトだ。


>>水タンクは100ℓを確保。給水タンクはバンク部に設置し、自然落下で水が利用できる仕組みに設計。キッチンカーとしての使いやすさもきちんと考えてられている。


>>天井にはデザインとして梁を設けるなど、ウッド感を引き出すワザをちりばめた。傾斜天井にしてあるのは、配線などを通すスペースを確保するためだ。


『カスタムCAR』2019年2月号掲載
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
BASE CAR:キャリイ
SOURCE:STRYCARS DESIGN、ひばりバルNo.7

PHOTO/佐藤亮太 TEXT/土田康弘

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