【THE BEST 80's STANCE】マニアライクな7thスカイラインは、外観&モーターを極める超力作!

Base Car:1986年型 スカイライン GTパサージュ

       
7th(セブンス)ことR31のスカイラインといえば後発の2ドアGTSを連想しがちだが、オーナーが惚れ込んだのは’85年8月に先行発売された4ドアハードトップのほう。純正ホワイトの前期パサージュGTのみにコダワり続け、車歴3台目にしてようやく理想の俺エディション完成へと辿り着いた。

 ベースとなったパサージュGTのツインカム24は、ツテで解体屋から格安で入手した極上車。なんと新車時のオプションパーツも含め内外装はストックを維持。それを絶妙ロワードで自然なハの字シャコタンにチェンジ! 加えて80’s テイストに貢献したのが、15インチアルミにセットしたホシノインパルのエアロディスクだ。時代考証はもちろん、エクステリアとの統一感もバッチリ。程よい偏平率とカチッとしたショルダー形状が目を見張るタイヤが、アドバンの本物レース用スリックであることにもギャフン♪

 さらに言うと、足元&車高は80’s当時の7thスカGの絶版プラモがお手本。“フジミ1/24インチアップディスクシリーズ実物大ルック”(自称)をキメ技とするあたりに、乗り手の変態級マニアの片鱗を垣間見ることができる(笑)。

 また、ファンネル化した6連スロットルと等長タコ足が組み込まれた心臓は見た目こそストックのRB20DE。だが実はNEO6版RB25DEに換装済みで、地元のチューニングショップの協力を経てフルバランス取りかつ、ヘッドから腰下まで手を入れたメカチューンという意表を突くスペックなのもオドロキだ。

 歴代スカGでスポーツ色の薄いモデルを逆手に取った本気のスリーパーメイクは、価値ゼロに等しい4枚ドアのR31に惚れ込んだ一途さによる産物。カッコだけのイマドキ昭和ハイソカーを寄せ付けぬ、マニアキラーと呼べる力作なのだ!




【画像10枚】GT-Rの6スロット移植の心臓はRB25改のメカチューン!全貌はコチラ!



>>メッキのフェンダーアーチモールやドアミラーのバイザーなど、今や入手不可能な純正オプション品もキープ。



>>樹脂製のグリルカバーはお宝アイテムのIMPUL絶版品で、前期R31用はスラントノーズの後期用よりウルトラレアだ。バンパー下に備わるダクトは、もともとGTパサージュターボがベースの証だ。


初出:カスタムCAR 2018年9月号 Vol.479

(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

Base Car:1986年型 GTパサージュ
協力:T.S FACTORY

PHOTO / 藤井元輔 TEXT / コンヒデキ

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