【このニューサンバー、ちょっと大きいぞ?】660ccのスバルサンバーをプライベーターがレトロコンバージョン!

       
つぶらな丸目ヘッドライトに被るようなプレスライン、低く構えた荷台に、クラシカルなグレーボディ……。これが“ニューサンバー”と呼ばれた’66年型の2代目サンバー・低床モデルと言われたら、信じる人も多いハズ。しか〜し、この軽トラの実の正体は’98年型のサンバークラシックで、プライベーターが1年をかけて2代目低床サンバーに旧車化けさせた、渾身のガレージビルドなのだ!



>>【画像9点】細部までこだわったなりきりっぷりをCHECK!

「プラモ感覚で仕上げたくて、メンテしやすいRR&キャブ車という条件から見つけました。どうカスタムするか考えているときにネットで見たのが2代目低床サンバー。すぐにフェイスを切断したことをきっかけに、ここまで仕上げました」とはオーナーの弁。
鉄板の切断、溶接、塗装やFRPでの成型など、できることは自分でする。平日は仕事終わりに2時間、休日は半日をかけて仕上げていったという。



とはいえ、低床サンバー化は簡単じゃない。なによりボディサイズが違うため、バランスをとるのに苦労したという。最大のキモが、低床サンバー独特の荷台の設計。アオリを15㎝下げるためにカットし、切ったアオリは下側に溶接&フロア自体もカットし低床化。口で言うのは簡単だが、フロアを下げたことで干渉するラジエターのサブタンクやバッテリー、配管類をもろもろ移設するなど苦労もひとしおだ。さらに特徴的な荷台で一段せり上がるエンジンフードは、カットした鉄板を使い10㎝の段差を設けて造形。顔面のみならず荷台の作りまで低床サンバー化を見事達成したのだ!



一事が万事。緻密な計算と作業の末に生まれた完成度の高い“低床サンバー化け”。プライベーターがガレージビルドで仕上げた渾身の旧車化けには、カスタムの楽しさと奥深さが凝縮されていた。

【『カスタムCAR 2021年12月号掲載』】
BASE CAR:サンバートラック 1997年型

PHOTO/清水良太郎 TEXT/岡本 晃

RECOMMENDED