US低グレードのストックボディでオーバー20インチの完全着地!

       
ミニトラ歴15年以上のベテランで、今から3年前にセミロングのニューハイで本誌掲載歴を持つ加藤サン。が、大工仕事の相棒でもあったその愛車はもらい事故でサヨナラ……。しか〜し前作“EISEN CLOWN”を超える“ZWAI”(ドイツ語での2の意味)として、現行型タコマでの至極の激低美をものの見事に体現して、再び登場したのであ〜る!!

たまたま日本にあった稀少な2WDのレギュラーベッドを昨年7月に購入し、長年信頼を置く神奈川のショップ「a.t.s」でコンプリートしたこの1台。日本のトラッキンではアゲ系が主流の車種ということもあり、純正黒バンパーのシンプルな外観を生かしたF:20"/R:22"履きのスラミンフォルムは、見た目にも斬新かつ刺激的♪ そして、低さ命のトラッキン野郎が驚愕のポイントは、重心の高い足回り構造と分厚いフレームシャーシのためマトモに車高が下がらない車種で、ストック然としたガワのまま当たり前のごとく吸い付くような爆落ちをキメた点になのだ!!

その内訳だが、まずキャビンは6cmのチャネリングを施し、シャーシ側マウントを加工。そのうえで床下部分のフレームを4cmスライスし、エンジンと前輪部分のフレームもノーマル比5cmアップのZイング加工で形状変更。そのツジツマ合わせで室内のダッシュ内側やエンジンルーム内の補器類の移設もワンオフ加工や他車流用による大工事が施されている。なおかつ、デイリーユースで乗れるようノーマル本来の機能面を極力スポイルしないよう計算した上、作り込まれている。

エアサスはアキュエアー、ブレーキはビッグローターでの4輪ディスク化と、走りのアップグレードも抜かりナシ。相模系ミニトラッキン流のストイックな着地美が織り成す最旬の気鋭作、まさに圧巻!!

【画像12点】完全着地のトラッキンの細部をチェック!



>>サンルーフはベバスト製の電動式を後付け。屋根上部のブラック塗装でグラストップ風に演出している。リアウインドーにはサインエフェクト直筆の“NU Concepts”のクラブロゴが備わる。



>>F:20×8.5JにR:22×9Jのドルチェ“DC20”から覗く迷彩キャリパーのビッグブレーキは、前後とも実はV36スカイライン用流用。Fフェンダーも端正な20インチ着地を得るべく、「EXCAUTION」の協力を介しノーマル形状のまま高度なメタルワークでインナーを加工する。



>>キャビンは6cmのチャネリングが行われているが、壮絶な行程を物語る部分は、本来より縦幅の短いセンターコンソールのみ。純正のエアコンを生かすべくダッシュ内側のユニット移設に苦労を要したほか、天井やフロアカーペットも廉価版らしく張り替え済みだ。



>>15cmものボディドロップの兼ね合いでエンジンが底上げ状態のため、K&N製エアチャンバーの加工装着でボンネットと補器類の干渉をクリア。ブレーキブースターもワンオフのホイールタブの隙間に収まる他用を移植、前後のブレーキ配分もウィルウッド製Pバルブ装着で万全を期す。



>>ステップノッチ+チャネリングを行ったベッド部は、貨物車の本分を損なわない“荷台切らずの板バネ着地”がこだわり。だが純正のリーフサスでは車高が落ち切らず、ニューハイEXTキャブ用をアイハンガー加工したうえ、移植している。



『カスタムCAR』2013年2月号掲載】

BASE CAR:トヨタ・タコマ 2010年型

a.t.s(active trend service)

PHOTO/上田穂高

RECOMMENDED

RELATED