雅登號 絆で作る懐かしくも華やかな北関東デコトラ

ウロコステンレスのリア観音扉には、躍動感あふれる波頭が印象的な波絵をフィーチャー。「朝」とのバランスも上々だ。

       


数年前に自然消滅してしまったアートクラブを仲間とともに再び立ち上げたオーナー。休日にはその仲間が集まり、この雅登號をカスタマイズするのが日課となっている。荷台の載せ替えや根太上げまで、アート仲間のハンドメイドで手がけられた1台は、携わった全員の夢も乗せて成長してきた。

岐阜に本拠を構えるオーナーだが、目指したのは古き良き北関東アート。鳥カゴ型のシートキャリアや平型バイザー、平角コの字型のミラーステー、スッキリとしたフォルムの舟型バンパーなどに、その片鱗がうかがわれる。大きく印象を変えたフロントマスクは、オリジナルのグリルにバス用のライトカバーをコンビネーション。ヘッドライトには330用、ウインカーにはバスウインカーを装備。キャブにぐるりと巻かれた手すりパイプとともに、懐かしさと個性を感じさせるキャブスタイルへと変貌を遂げている。

また、全身を彩るペイント&アンドンは、やはりアートを通じて知り合ったという新潟の看板宝やが担当。荷台部分はもちろん、キャブにも細かなペイントが入り、雅登號のアートを艶やかに彩る。仲間一人ひとりのアートに対する情熱が細部にまで注ぎ込まれた雅登號は、人とのつながりを大事にしてきたオーナーの姿をも映し出している。

【写真6点】絆のアートフォルム。

カミオン2011年8月号トップアートをもとに再構成

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